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サッカー日本代表、レアル・マドリードの久保健英の移籍先として、これまでとは異なるスペインチームの名前が有力視されたて来た。これまでスペインのサンセバスチャンに本拠地を置くレアル・ソシエダへの完全移籍あるいはレンタル移籍が取りざたされていた久保だが、ここへきてカスティーリャの州都を本拠地とするレアル・バジャドリードの名前が来季のプレー先として急浮上している。
■レアル・バジャドリードはロナウドが会長に
地元スポーツ紙の『SPORT』電子版は4日「久保はバリャドリードと合意が近い(Kubo se acerca al Valladlid)」と報道、最近まで交渉が続けられていたレアル・ソシエダとレアル・マドリード間の交渉が暗礁に乗り上げていることを指摘。その原因として、久保をレンタル契約としたいマドリードと同選手を完全移籍の形で迎え入れたいソシエダとの溝を埋められなかったと指摘している。
また、レアル・ソシエダの地元サン・セバスチャンのスポーツ・メディア『El Desmarque』もやはり契約条件の違いにより、マドリードとソシエダの交渉が進んでいないこと、さらにレアル・バジャドリードが久保の獲得交渉に名乗り出ていることを伝えている。
新たに久保の移籍先として名前が上がったバリャドリードは今年リーガ・エスパニョーラの2部で戦っていたものの、来季の1部昇格がすでに決定。またこのチームの会長にはロナウドこと、ロナウド・ルイス・ナザーリオ・デ・リマ(Ronaldo Luís Nazário de Lima)が就任している。ロナウドは自身2002年から07年にかけてレアル・マドリードでプレーしていたこともあるため、レアル・マドリードのフロレンティノ・ペレス会長とも親交があるため、今回の久保の獲得に自信を持っているとも伝えられている。
久保の移籍先として、他にもスペイン国内のいくつかのチームがレアル・マドリードと交渉中であるとも言われており、先日はパンプローナに本拠地を置くオサスナ(Osasuna)も久保の移籍に関心を持っていると伝えられていた。
マドリードとソシエダの交渉で明らかになったことは、マドリードは依然、久保のレンタル契約を望んでおり、他のチームへの完全移籍に応じる可能性が非常に低い点だ。久保とのレンタル契約に合意することができ、同時に同選手のゲームへの出場機会をある程度保証することができるチームが、今後レアル・マドリードとの交渉に臨むもとと考えてもよいだろう。
果たして久保は来季、何色のユニホームに身を包んでいるだろうか。
◆久保建英がレアルマドリードを去る日 2024年までの契約ながらプレー先見通せず
◆日本代表での影響力低下で岐路に立たされるマジョルカ久保建英 スペイン紙が報じる
◆久保建英、「来季はレアル・ソシエダでプレー」とスペイン地元紙
文・對馬由佳理(スペイン在住)