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リーグ連覇を達成したオリックス・バファローズとレギュラーシーズン2位からCSファーストステージを勝ち上がった福岡ソフトバンク・ホークスが対戦する。ソフトバンクはリーグ優勝までマジックを点灯させながら、シーズン143試合目でオリックスに逆転優勝をさらわれ、リーグ2連覇を許した。
オリックスに1勝のアドバンテージがあるとは言え、チーム力が拮抗する中、要所での登板となる両チームの中継ぎ右腕の対決に注目したい。
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■激戦の勝敗を分けるのは中継ぎ投手か
オリックスは阿部翔太だ。
球団史上最年長新人として入団した1年目の昨季は、怪我もあって4試合で防御率7.36と苦しんだが、2年目の今季は44試合に登板して1勝0敗22ホールド3セーブ、防御率0.61。抜群の安定感で勝ちパターンの一角を担い、優勝の大きな原動力になった。だが、チーム別の対戦防御率を見るとソフトバンク戦が最も悪く、防御率2.25(8イニング、自責2)。今季失点したのは日本ハムとソフトバンク戦のみだったが、唯一の被弾が柳田悠岐に浴びた一発だった。CS舞台でその借りを返すことができれば、チームを2年連続の日本シリーズに導けるはずだ。
対するソフトバンクは、藤井皓哉だ。
高卒で入団した広島を在籍6年で戦力外となった後、独立リーグを経て今季、育成契約でNPBに復帰。3月に支配下登録されると、シーズン55試合に登板して5勝1敗22ホールド3セーブ、防御率1.12とフル回転した。レギュラーシーズン最終戦で山川穂高にサヨナラ被弾して涙を流したが、西武とのCSファーストステージでは第2戦の8回に登板して無失点投球で気持ちを立て直した。だが、チーム別の対戦防御率を見ると、同一リーグ内ではオリックス戦が最も相性が悪く、防御率2.25(8イニング、自責2)。果たしてCS舞台ではどうなるか。
今季の両チームの対戦成績はオリックスが15勝10敗とリード。京セラドーム大阪では10勝3敗と、さらに勝率が上がる。だが、今季25試合中18試合が3点差以内の試合。中継ぎで登板する「阿部 vs. 藤井」の出来が勝敗の行方を大きく左右する。
ソフトバンクのリベンジ、逆転、日本シリーズ進出か。それとも、オリックスが返り討ちで、昨年の忘れ物を日本シリーズへ取りに行くのか。激戦の予感だ。
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記事提供:ベースボール・タイムズデータ提供:野球DB