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【ボクシング】“倒し屋”赤穂亮 vs. “お騒がせ男”ジョンリエル・カシメロは打ち合いか 3日に韓国でゴング

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【ボクシング】“倒し屋”赤穂亮 vs. “お騒がせ男”ジョンリエル・カシメロは打ち合いか 3日に韓国でゴング
【ボクシング】“倒し屋”赤穂亮 vs. “お騒がせ男”ジョンリエル・カシメロは打ち合いか 3日に韓国でゴング 全 1 枚 拡大写真

ボクシングファンにとって楽しみな一戦のゴングが鳴る。

2度の世界挑戦がある“倒し屋”赤穂亮(横浜光)と、井上尚弥を挑発し続けた“お騒がせ男”ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)の10回戦が12月3日、韓国仁川のカジノホテル・パラダイスシティで行われる。派手な打ち合いが予想される、注目の試合を展望したい。

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赤穂の戦績は39勝(26KO)2敗2分。思い切りのいい左右のフックとアッパーが持ち味で、豪快な倒しっぷりにファンが多い。36歳という年齢を考慮し、あと一歩届かなかった世界タイトルの悔しさをこの試合で晴らすと、モチベーションを上げている。

一方のカシメロは31勝(21KO)4敗。ライトフライ、フライ、バンタムの3回級を制覇した元世界王者だ。バンタム級は4度防衛した後、負けないまま王座を剥奪された。ゾラニ・テテ(南アフリカ)、ギレルモ・リゴンドー(キューバ)といった一流のチャンピオンにも圧勝しているトップ・ファイターだ。

■カシメロは不祥事の連続で1年4カ月ぶりのリング

客観的に実績を比較すれば、カシメロがはるかに上だろう。世界3階級のベルトを巻くことは、並の選手にはできない。しかし、この試合、カシメロにはいくつもの不安要素がある。

まず、ここに至るまでの経緯だ。同じフィリピンのライバル、ノニト・ドネアとの試合が内定しながらドーピングの書類の不備でキャンセル。次にポール・バトラー(イギリス)との防衛戦の計量を胃腸炎を理由に欠席。改めて組まれた試合は、減量に禁じられているサウナを使用したとして、またまたキャンセル。ここまできて、見かねたWBOがタイトルを剥奪した。この間に17歳の少女から性的虐待で訴えられるオマケまでついた。結局、今回の試合は1年4カ月ぶりとなる。

もうひとつの不安はウエイト。今回の試合はスーパーバンタム級のリミットで行われる。赤穂がこのクラスで8戦全勝なのに対し、カシメロは初めてのウエイトになる。絶対的な体格でも赤穂が勝っている。

さらにモチベーションも不安材料だ。「赤穂に勝ったら井上とやる」と大口は健在だが、度重なる不祥事で世界のボクシング界からは、すでに除け者扱いされている。ボクシングにどれだけ真摯に向き合えるのか。

■赤穂のモチベーションは最高潮

一方の赤穂は好材料が多い。「3回目の世界戦と思って戦う」「先は考えていない」と、この試合にかける力強い言葉が聞かれる。自ら「師匠」と公言して憚らないドネアとの関係からも、打倒カシメロの意欲は大きいだろう。

また、今回の試合は、元世界チャンピオンの伊藤雅雪氏が立ち上げたTBプロモーションの初興行となる。横浜光ジムと伊藤氏の関係は密。第三国での開催ながら、ホームのように戦えるはずだ。

勝負のポイントは、ズバリ、「赤穂のパンチが当たるかどうか」。カシメロは攻め込んだときの派手なパフォーマンスが印象的だが、実は体重を後ろにおいたディフェンシブなスタイルで戦う。これまでも強豪たちのパンチをことごとくかわしてきた。この選手に強いパンチを当てるのは容易ではない。

2012年、赤穂は最初の世界タイトル戦で、チャンピオンの佐藤洋太(協栄)にうまくいなされて判定負けを喫した。世界クラスになると、出てこない相手をKOするのは難しいものだ。カシメロはタイトルマッチでもない試合で自分の価値をこれ以上、落としたくないと考えるだろう。危険を冒してまで打ち合いに応じないのではないか。

勝負の行方はスコアカードに持ち越されるとみるが、どちらの手が上がるかの予想は難しい。カシメロのコンディションが大きく影響する。ここでは、期待を込めて積極的に攻め込む赤穂の判定勝ちとしておく。

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著者プロフィール

牧野森太郎●フリーライター

ライフスタイル誌、アウトドア誌の編集長を経て、執筆活動を続ける。キャンピングカーでアメリカの国立公園を訪ねるのがライフワーク。著書に「アメリカ国立公園 絶景・大自然の旅」「森の聖人 ソローとミューアの言葉 自分自身を生きるには」(ともに産業編集センター)がある。デルタ航空機内誌「sky」に掲載された「カリフォルニア・ロングトレイル」が、2020年「カリフォルニア・メディア・アンバサダー大賞 スポーツ部門」の最優秀賞を受賞。

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