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ヴィッセル神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタが、スペイン紙『MARCA』のインタビューに応じ、今回のFIFAワールドカップ・カタール2022について振り返った。現在Jリーグはオフ期間で、イニエスタはW杯で解説を務めたり、古巣バルセロナを訪問するなどして英気を養っているようだ。
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■重圧に耐えたアルゼンチンを評価
イニエスタはまず、バルセロナ時代のチームメートであり、今大会MVPとなったアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)を称えた。「私にとっては、メッシがベストと見なされるために必ずしもW杯で優勝する必要はなかった。W杯で優勝しようがしまいが、彼は最高だ」と話した。
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W杯を制したアルゼンチンのメッシ(C)ロイター
続けてアルゼンチン代表にも言及。「W杯王者というタイトルは当然の帰結。大きな重圧がかかる中で、グループリーグ初戦でサウジアラビアに敗退し、さらにその重圧が増した。しかし、そのプレッシャーに耐えた。優勝は当然だと思う」と称賛した。
決勝戦(アルゼンチン対フランス)については「これまでのW杯でベストかもしれない」と感想を口にしたイニエスタ。一方、大会全体については「守備的な戦い方やカウンター主体のサッカーが多かったのも事実。何でもあった」と総括した。
グループリーグでは日本に敗れ、結局ベスト16で散った母国スペイン代表については「もっと勝ち進めると確信していた。しかし、W杯とはそういうものだ」と語り、一発勝負の難しさを説いた。
スペインは優勝した2010年南アフリカ大会以降、14年ブラジル大会はグループリーグ敗退、18年ロシア大会は今回同様にベスト16止まりと苦しい時間を過ごしている。それでも「勝ち抜くのは簡単なことではない。決勝までの道のりは複雑。今回の敗退は今後に役立つと思う」とチームをかばった。
■自身の今後については明言せず
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2021年、2年の契約延長に合意したヴィッセル神戸・イニエスタ (C) Getty Images
神戸との契約は2023年いっぱいとなっているが、自身の今後については「考える日もあれば、考えない日もある。今はまだサッカー選手としての自覚もあるし、プレーしたいという気持ちもあるので、そういう意味ではちょっと考えがまとまらないところがある。今でもトレーニングを楽しんでいるし、チームメートを助けることもできる。今後については、どうなるか分からない。コーチの資格を取って、後々指導者の道に進むかどうかは分からないけれど、他の分野のこともやってみたいというのもある」と進退含めて、結論は出ていないことをうかがわせた。
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文●SPREAD編集部