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世界ラリーレイド選手権(W2RC)2023年の開幕戦となるダカール・ラリー2023は現地22年12月31日に開幕し、ステージ1のスタート順を確定させるプロローグランが行われた。
◆【ダカール・ラリー】TOYOTA GAZOO Racing 2連覇、ナッサー・アル-アティヤ5度目の制覇なるか 2023年開幕へ
■マティアス・エクストロームが初日トップ
舞台はサウジアラビアの紅海に面するヤンブー近郊のシーキャンプ。45年にわたるダカールラリー史上(1978年にスタートしたパリダカール・ラリーから通算)最大のビバーク地が設けられたシーキャンプで、4輪車、2輪のオートバイ、4輪バギー、トラックなど総計350台以上によるセレモニアル・スタートが行われた後、13キロの特設コースでプロローグランが開催された。
ダカール・ラリーがサウジアラビアで開催されるのは4年連続だが、前回から大きくルートが変更となり、紅海沿岸のシーキャンプからペルシャ湾沿いのダンマームへとサウジを東西横断するコースとなった。全14ステージとなる競技区間スペシャル・ステージ(SS)の総延長は4600km以上、リエゾン(移動区間)を含めた総走行距離は8500km以上に設定されている。同ラリーがサウジ開催されるようになって以来、もっとも厳しいコース設定と見込まれている。
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美しい紅海沿いを疾走するラリー・カー (C) A.S.O./C.Lopez
この日、トップタイムを記録したのはアウディRS Q e-tron E2のマティアス・エクストローム(チーム・アウディ・スポーツ)。2番手には世界ラリー選手権(WRC)で9連覇を果たしたレジェンド、セバスチャン・ローブ(バーレーン・レイド・エクストリーム)が付け、3番手にはステファン・ペテランセル(チーム・アウディ・スポーツ)が入った。ペテランセルはこれまで2輪部門で6度、4輪で8度、本ラリーを制し「ミスター・ダカール」と呼ばれている。
2022年のダカール覇者、初代W2RC王者でもあるTOYOTA GAZOO Racingのナッサー・アル-アティヤは4番手。アル-アティヤは5度目の制覇を狙う。果たしてトヨタ勢は、2007年まで三菱が7連覇を果たして以来の日本メーカー連覇なるか、注目したい。
初日プロローグラン結果
1.MATTIAS EKSTROM(TEAM AUDI SPORT)00H 08′ 00”2.SEBASTIEN LOEB(BAHRAIN RAID XTREME) + 00′ 01”3.STÉPHANE PETERHANSEL(TEAM AUDI SPORT)+ 00′ 11”4.NASSER AL-ATTIYAH(TOYOTA GAZOO RACING)+ 00′ 12”5.GUERLAIN CHICHERIT(GCK MOTORSPORT)+ 00′ 13”6.CARLOS SAINZ Sr.(TEAM AUDI SPORT)+ 00′ 14”7.YAZEED AL RAJHI(OVERDRIVE RACING)+ 00′ 16”8.JAKUB PRZYGONSKI(X-RAID MINI JCW TEAM)+ 00′ 16”9.ORLANDO TERRANOVA(BAHRAIN RAID XTREME)+ 00′ 20”10.HENK LATEGAN(TOYOTA GAZOO RACING)+ 00′ 21”
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文●SPREAD編集部