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世界ラリーレイド選手権(W2RC)の開幕戦ダカール・ラリー2023は4日、5日目を迎えハイルを起点としてステージ4が行われ、世界ラリー選手権(WRC)9連覇のレジェンド、セバスチャン・ローブ(バーレーン・レイド・エクストリーム)が今季初となるステージ優勝を飾った。
◆4日目 山岳地帯豪雨でSSは377kmに短縮 ライバルのトラブルを尻目にトヨタのナッサー・アル-アティヤが総合首位に
■レジェンドたちが意地を見せる
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ステージ4でWRC9度王者の意地を見せたセバスチャン・ローブ (C) Gigi Soldano / DPPI
ステージ4は、ハイルを起点としハイルへと戻るSS距離425km、総走行距離574kmのループコース。ステージ1こそ2位でスタートしたものの、以降トラブル続きで前日には総合28位まで沈んでいたローブが、その速さを見せつけた。終盤、パワステを失うトラブルに見舞われながら、「ミスター・ダカール」ステファン・ペテランセル(チーム・アウディスポーツ)を13秒差に押さえ、今大会初めてステージを制覇した。
3位にはステージ2まで総合首位に立っていたアウディのカルロス・サインツSr.が入った。ステージ3で総合首位に浮上した前年の覇者、TOYOTA GAZOO Racingのナッサー・アル-アティヤは4位につけ、首位を堅守。同じくトヨタを駆る総合2位のヤジード・アル-ラジとの差をむしろ広げることに成功した。
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アル-アティヤはステージ後、「今日も楽な一日ではなく、非常に難しかったです。しかし、そんな中でも1回のパンクを除いて、深刻なトラブルに見舞われることなくステージを走り切ることができたので満足しています。今日は4位フィニッシュということで、明日の良い位置からスタートできると思います。今のところ総合トップをキープしているので、ラリーの前半戦をコントロールするためにも、このポジションを守ることがとても重要です」とコメントを寄せた。
ステージ4を終え、総合順位はトヨタのアル-アティア、地元サウジのアル-ラジに続き、ペテランセルが3位、サインツも4位まで戻し、ローブも14位まで挽回している。
ステージ4(5日目)結果
1.SEBASTIEN LOEB(BAHRAIN RAID XTREME) 04H 11′ 34”2.STÉPHANE PETERHANSEL(TEAM AUDI SPORT)+ 00′ 13”3.CARLOS SAINZ Sr.(TEAM AUDI SPORT)+ 01′ 50”4.NASSER AL-ATTIYAH(TOYOTA GAZOO RACING)+ 02′ 06”5.YAZEED AL RAJHI(OVERDRIVE RACING)+ 07′ 04”
総合順位
1.NASSER AL-ATTIYAH(TOYOTA GAZOO RACING)16H 34′ 13”2.YAZEED AL RAJHI(OVERDRIVE RACING)+18′ 18”3.STÉPHANE PETERHANSEL(TEAM AUDI SPORT)+18′ 52”4.CARLOS SAINZ Sr.(TEAM AUDI SPORT)+32′ 55”5.HENK LATEGAN(TOYOTA GAZOO RACING)+45′ 25”
14.SEBASTIEN LOEB(BAHRAIN RAID XTREME)+01H 33′ 43”
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文●SPREAD編集部