【WRC】第3戦ラリー・メキシコ最終日 トヨタのセバスチャン・オジエが優勝 「完璧な週末」とご満悦 後編 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【WRC】第3戦ラリー・メキシコ最終日 トヨタのセバスチャン・オジエが優勝 「完璧な週末」とご満悦 後編

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【WRC】第3戦ラリー・メキシコ最終日 トヨタのセバスチャン・オジエが優勝 「完璧な週末」とご満悦 後編
【WRC】第3戦ラリー・メキシコ最終日 トヨタのセバスチャン・オジエが優勝 「完璧な週末」とご満悦 後編 全 1 枚 拡大写真

2023年FIA世界ラリー選手権WRC)第3戦ラリー・メキシコは19日(日本時間20日)の最終日デイ4がメキシコ中央高原のレオンを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR)のセバスチャン・オジエが3時間16分9秒4のタイムで優勝した。

◆【前編】第3戦ラリー・メキシコ最終日 トヨタのセバスチャン・オジエが優勝 「完璧な週末」とご満悦

■コンマ4秒で2位を逃したエバンス

オジエは「本当に素晴らしい週末になり、優勝することができてとても幸せです。メキシコには、優勝するという明確な目標を持って臨みました。今回はクルマが素晴らしく、我々にとっては完璧な週末になり、チームにとっても力強い戦いができた週末でした。30ポイントを獲得できたのですから、間違いなく完璧な週末だったといえます。必要に応じて速さを発揮することも、状況を上手くマネージメントをすることもできました。あのようなタイム差を管理するのは決して簡単なことではありませんでしたし、今日はこの週末で最もタフなステージ群だったと思います。多少のタイムロスは許容しながらも、集中力を保つことが重要でした。そして、最後のパワーステージに関しては私が好きなステージでしたし、チームのためにポイントを獲得することも重要だったので、頑張らなければならないと思いました。記録や数字を残すのはいいことですし、もちろん誇りに思いますが、自分にとって一番大切なのは優勝することです」と得意のラリーを制し、ご満悦だった。

優勝の喜びを表現するセバスチャン・オジエ(右)とヴァンサン・ランデ (C) Toyota Gazoo Racing WRT

惜しくも3位となったエルフィン・エバンスは「最終日はとてもいいスタートを切ることができましたが、残念ながらロングステージの終了間際にサスペンションアームにダメージを負ってしまいました。リエゾン区間で修理をすることができましたが、最後の2本のステージは少し慎重に走らなければならないと思い、ティエリーを抑えきることができませんでした。最後は本当に僅差でしたが、少しだけ足りませんでした。それでも、全体的にはいい週末でした。総合2位につけるスピードがありましたし、長い間立つことができなかった表彰台に復帰できたのはポジティブに思えることです。そして、グラベルでのクルマのフィーリングにも満足しています」と結果をポジティブにとらえていた。

今季3戦を終え、白星なしの昨季王者カッレ・ロバンペラは「自分たちにとっては、簡単な週末ではありませんでした。金曜日に早い出走順で走行した時に勝機を失い、その後はひたすら後方で戦っていました。パワーステージではできるだけ多くのボーナスポイントを獲得しようとハードに攻め、ベストを尽くして走りましたが、コーナーでリヤウイングを失ってしまいました。それでも、早いスタート順だったにも関わらず総合4位でフィニッシュし、それなりのポイントを獲得できました。この週末、素晴らしい仕事をしたセブを祝福したいと思います」と同僚を讃えつつ、悔しさをにじませた。

チーム代表のヤリ-マティ・ラトバラは「驚くべき結果です。昨年は、このような暑くて路面が荒れているグラベルラリーではペースが上がらず、チームの誰もがここメキシコでどうなるのか確信を持てずにいました。しかし、このイベントの前に開発エンジニアが行った全ての作業が状況を一変させ、ラリーで勝ち、パワーステージを制することができるクルマになったのです。本当に嬉しいですし、チームを誇りに思います。最終ステージでは多くの感動があり、セブがステージを制したのは信じられないようなことでした。エルフィンは最後の最後で少しアンラッキーでしたが、再び表彰台に上れたことは今後に向けて大きな自信になりますし、カッレもチャンピオンシップとポイントのことを考えていい仕事をしたと思います」と結果そのものには満足の様子だった。

優勝にわくトヨタのチーム (C) Toyota Gazoo Racing WRT

TGR-WRTの豊田章男会長は「メキシコのラリーは“特に難しい”という想いが我々のチームにはずっと染み付いています。セブが3年前に優勝してくれましたが、それでも高温高地のメキシコを走る前はエンジントラブルの不安を拭いきれません。しかし今回、3年ぶりのメキシコでセブとデンソーが、そんな苦手意識を払拭してくれました。ヤリス参戦初年度、我々が熱対策に苦しむ姿を見て力を貸してくれたのがデンソーのラジエーター部隊でした。以来、冷却性能の改善を重ね続けてくれています。今回、GR YARIS Rally1 HYBRIDでの初メキシコでしたが、ドライバーたちはエンジンに不安を抱えることなく走ることができたと思います。デンソーの皆さんの“冷却魂”のおかげです。ありがとうございました」と灼熱のメキシコを制し、マシンに手応えを感じたようだった。

WRC第4戦は4月20日に開幕するクロアチア・ラリー。クロアチアの首都ザグレブを中心に開催される。21年に初めてWRCとして開催されたこのイベントは、今年で3年目。路面はターマック(舗装路)となり、ステージは高速なセクションとテクニカルなセクションの両方を含む。また、路面の舗装状態が頻繁に変化するためグリップが安定せず、コーナーイン側の未舗装路部分をショートカットする「インカット走行」により、多くの砂利や泥が舗装路の上に掻き出されます。そのため非常に滑りやすく、難しいラリーとして知られる。

■ラリー・メキシコの結果

1 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 3h16m09.4s2 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +27.5s3 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +27.9s4 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m55.3s5 ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +2m58.8s6 ガス・グリーンスミス/ヨナス・アンダーソン (シュコダ Fabia RS Rally2) +12m31.5s7 エミル・リンドホルム/レータ・ハマライネン (シュコダ Fabia Rally2 evo) +13m04.4s8 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (シュコダ Fabia RS Rally2) +13m37.7s9 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (フォードPUMA Rally1 HYBRID) +15m19.6s10 カイエタン・カイエタノビッチ/マチェイ・シュチェパニャク (シュコダ Fabia Rally2 evo) +15m56.6s

◆【前編】第3戦ラリー・メキシコ最終日 トヨタのセバスチャン・オジエが優勝 「完璧な週末」とご満悦

◆第3戦3年ぶり開催ラリー・メキシコ 高温、高標高に挑むトヨタ勢に勝機はあるか

◆世界ラリー選手権2023年シーズン特集 トヨタは3年連続3冠獲得なるか、カッレ・ロバンペラの連覇は… 速報・結果一覧

文●SPREAD編集部

《SPREAD》

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