ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）は20日（日本時間21日）、米フロリダ州マイアミ・ローンデポパークで準決勝が行われ、日本はメキシコに6―5でサヨナラ勝ちした。日本は4―5の9回無死一、二塁の場面で、ここまで3三振と精彩を欠いていた村上宗隆が中堅フェンスを直撃する逆転の2点二塁打を放ち、劇的勝利。米国との決勝は21日（同22日）に行われる。
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■「人生最大のヒット」と村上
村上が最後に大仕事をやってのけた。
1点を追う9回。3番大谷翔平の二塁打と4番吉田正尚の四球で無死1、2塁のチャンス。ここまで3三振を喫していた村上は「バントも頭をよぎった」そうだが、城石憲之コーチから栗山英樹監督の「任せた。思い切って行ってこい」という伝言を聞いて奮い立ったという。
9回、侍ジャパンの劇的勝利でホームに還る大谷翔平（C）Getty Images
逆転サヨナラタイムリーについて、村上は「打った時には『もしかしたら入るんじゃないか』と思ったんですけど、パワーがなくて手前で失速してしまった」と苦笑い。それでも「（一塁）ランナーが（代走の）周東佑京さん、足の速いランナーだったのでサヨナラだと思いました」と振り返った。
栗山監督は村上について問われると「本当に世界がびっくりするようなバッターであるということ、それを僕はこのWBCで証明したいと思ってやってきたので、彼を信じるその気持ちは揺るぎないものがある」と話し、殊勲の三冠王を称賛した。
村上は「FOX Sports」でアナリストを務めるベン・バーランダー氏から「人生最大のヒットだったか」と問われると、「イエス。そうでした」と返答。さらに試合後、自身のインスタグラムを更新し、大谷、吉田らと撮影した写真をアップ。「最高です」「チーム一丸」とコメントしたほか、ハッシュタグには「正尚さんが神」「翔平さんは仙人」と記すと「村上はよーわからん」と自虐的に笑いを誘っていた。
復活の一打となったか。米国との決勝で真価が問われそうだ。
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文●SPREAD編集部
