ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平が28日（日本時間29日）、本拠地エンゼルスタジアムで行われたロサンゼルス・ドジャースとのオープン戦に「3番・DH」で先発出場。2打席連続で四球を選び、途中交代した。大谷は30日（日本時間31日）の開幕戦で先発登板する予定となっている。開幕前最後のオープン戦が終わり、米メディアは今季を占う特集を続々と掲載した。
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■最後のオープン戦は2打席連続四球
開幕前、最後の実戦に臨んだ大谷。初回の第1打席はフルカウントからのチェンジアップを見極め、四球で出塁。続くアンソニー・レンドンの二塁打で一気に生還した。3回1死で迎えた2打席目も四球を選び、出塁。ここで代走をおくられ、ベンチに退いた。
大谷は今春、ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）、強化試合、オープン戦など14試合に出場。打者として打率.474、3本塁打、14打点をマークし、好調を維持したまま開幕を迎えることになった。
試合前には開幕投手として先発登板が決まっているオークランド・アスレチックス戦へ向けてブルペン入り。40球ほど投げ込み、最終調整を行った。
開幕機運が高まるなか、米放送局『SNY』はスタッフ12名による今季予想を展開。プレーオフ進出チーム、ワイルドカード争い、ワールドシリーズの組み合わせと勝敗、サイ・ヤング賞などを占った。
その結果、理由は不記載ながら12人全員が今季のア・リーグMVPは大谷翔平が受賞すると回答した。ただ、獲得の期待が高まっているサイ・ヤング賞はゼロ回答。ゲリット・コール（ニューヨーク・ヤンキース）、アレック・マノア（トロント・ブルージェイズ）、ディラン・シーズ（シカゴ・ホワイトソックス）らの名前が挙がり、票は割れた。
エンゼルスの所属するア・リーグ西地区に関しては、これも12人全員がヒューストン・アストロズの3連覇を予想。昨季ワールドシリーズも制し、栄華を極めているチームが今季も盤石と見立てた。エンゼルスの名前が出てくるのはワイルドカード最後の椅子、3枠目のみ。ただ、それも推したのが12人中2人だけという結果で、2014年以来となるポストシーズン進出は、今季も険しいという予測になっていた。
■チーム浮沈のカギを握る登板回数
また、米スポーツメディア『The Athletic』は、「この10の出来事が実現すればエンゼルスはプレーオフに進出できる」という特集を掲載。「アンソニー・レンドンが100試合以上出場する」や「カルロス・エステベスがクローザーとして定着する」などチーム浮上のために欠かせない10の出来事を提示。その中に「大谷がキャリアハイの投球回を記録する」というテーマも組み込まれた。
記事は、大谷の登板間隔が昨季より短くなる（中6日から中5日へ）ことを指摘し、「2023年は大谷の休養日が減る。昨季166イニング投げたが、今季そのイニング数を上回れば、それは彼が健康であることを意味する。そして、大谷がマウンドでもたらす効果は、このチームが勝つための大きな要素になる」と記し、シーズン通して大谷が登板する回数が増えれば、自ずとチームの勝利数も増えると示唆。「彼は理論上、200イニング投げることもできる。もしそうなれば、エンゼルスは絶好のポジションにつくだろう」と順位アップに期待を寄せた。
米メディアの主な下馬評としては、エンゼルスのポストシーズン復帰は険しい。ただ、大谷については今年もMVP級の活躍が期待できるとし、見どころとしては中5日が増える先発ローテーションに大谷がどう対応するか、というところになっているようだ。
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文●SPREAD編集部
