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ミネソタ・ツインズの前田健太が4日(日本時間5日)、敵地ローンデポパークでのマイアミ・マーリンズ戦に先発登板。右肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)からの復帰で、591日ぶりとなる公式戦のマウンドだった。6回途中まで1失点と力投したものの、チームは0-1で敗れ、前田に黒星が付いた。復活登板を勝利で祝うことはできなかったが、見事な投球を披露、称賛の声が相次いだ。
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■打者18人から9奪三振
591日ぶりの公式戦登板となった前田。初回を三者凡退に封じ、上々の立ち上がり。2回に5番アビサイル・ガルシアにソロ本塁打を浴びたが、その後も安定した投球を披露。5回には3者三振に仕留めるなど、調子は尻上がりに良くなった。6回先頭に左前打を許したところで交代したが、5回0/3を3安打1失点、無四球9奪三振という見事な内容だった。
試合は味方打線が、昨季サイ・ヤング賞右腕サンディ・アルカンタラの前にわずか3安打と沈黙。なすすべなく敗れ、前田は敗戦投手となった。
復帰登板を白星で飾れなかったが、打者18人に対して投じた79球のうち54球がストライクという抜群のコントロールを発揮。長いリハビリ生活を乗り越え、改めて能力の高さを見せつけた。
ロッコ・バルデリ監督は試合後、「健太は大丈夫だ。彼は本当に良い投球をした」と称賛。
前田の復帰が意味することについて問われた女房役のクリスチャン・バスケスは「意味? たくさんあるよ。あの素晴らしいスライダーだ。見たでしょ? 彼がいれば多くの試合に勝てるようになる」と話し、今後の活躍に期待を寄せた。特にこの日最多の29球を投げたスライダーや21球のスプリットに手ごたえを感じているようだった。
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ミネソタツインズ・前田健太(C)Getty Images
■「打者を打ち取ることに集中」
前田は「少し緊張していたので、とにかく打者を打ち取ることに集中した」と振り返った上で、「復帰までの長い道のりを支えてくれた人たちに感謝しています」と心情を吐露した。
右腕を振るしぐさを見せた直後の降板だったため、不安もよぎったが、前田は「(交代は)ロッコ監督が疲労の蓄積を心配してくれたのだと思う」とコメント。前田も指揮官も“肘は問題なし”を強調、次回登板に目を向けていた。
この日は、投げ合ったのがアルカンタラという巡り合わせの不幸もあったが、内容的には勝利に値するものだった。MLB公式サイトも「前田はさびついていない」と記し、ブランクを感じさせない投球を評価した。復活の1勝も遠くなさそうだ。
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文●SPREAD編集部