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ミネソタ・ツインズの前田健太が10日(日本時間11日)、本拠地でのシカゴ・ホワイトソックス戦に先発登板。6回8安打4失点でまとめたもののチームは3-4で敗れ、前田も今季2敗目を喫した。11日が35歳の誕生日だったが、白星で祝うことはできなかった。地元紙『Star Tribune』など米複数メディアが試合の様子を伝えている。
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■ディラン・シースと投げ合い4失点
前回登板では昨季ナ・リーグのサイ・ヤング賞サンディ・アルカンタラと投げ合った前田。今回のホワイトソックス先発は、昨季ア・リーグのサイ・ヤング賞2位のディラン・シースで、2回連続でメジャー屈指の右腕と投げ合うことになった。
前田は3回まで無失点に抑え、前回の登板同様に安定した投球を披露した。しかし、1-0と1点を先行した4回に暗転。3安打で同点にされた後、7番ハンセル・アルベルトに80マイル(約129キロ)のスライダーを捉えられ、逆転3ランを浴びた。
それでも、前田は続く5、6回を無失点で切り抜け、試合を壊すことなく救援陣にマウンドを譲った。
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真ん中に入ったスライダーとストレートを長打されているのがわかる (C) MLB
ツインズはバイロン・バクストン、カルロス・コレア、ジョーイ・ギャロら主力選手が負傷などでラインナップから外れるなど打線も迫力を欠き、結局3-4で敗れた。
■課題は“試合での感覚”
ロッコ・バルデッリ監督は試合後、「あのような1発(4回に喫した3ラン)は、どんな接戦でも流れを変えてしまう。我々もよく塁に出たし、何度かチャンスもあった。あと1本が出ず、うまくいかなかった」と振り返った。
今季2敗目を喫した前田も「今日の状態はあまり良くなかった。ケガから復帰してメジャーのマウンドに立てるのはうれしいこと。しかし、まだ100%の本来の姿ではない。ここから上げていければと思う」と話した。その上で「リハビリの過程では100%だが、試合の中で投げて行く感覚がまだ。6イニング投げたのも手術後は初めてだったので、こういうものにも慣れて行きたい」と課題を挙げた。
相手エースとの投げ合いが続く中、味方打線の援護にも恵まれず、白星から見放されている。しかし、右肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)から一歩一歩階段を上がっていることは確かなようだ。
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文●SPREAD編集部