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2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦クロアチア・ラリーは22日、クロアチアの首都ザグレブを中心にデイ2が行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR)のエルフィン・エバンスが2時間20分5秒7で首位に立った。
初日首位にスタートだったヒョンデのティエリー・ヌービルは2本目のスペシャル・ステージ(SS)でコースアウト。ブロックに激突し、サスペンションとタイヤにダメージを追ってリタイアとなった。2位にはフォードのオィット・タナック、3位にはヒョンデのエサペッカ・ラッピがつけている。
■日本の勝田貴元は6位に
トヨタはセバスチャン・オジエが4位、前年王者のカッレ・ロバンペラ5位、勝田貴元は6位。
デイ2は、ザグレブに置かれるサービスパークの南西のエリアで、4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。8本のSSの合計距離は116.60km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は793.98kmという長い一日。この日は好天に恵まれ、路面はおおむねドライコンディション。しかし、一部には水溜まりや湿ったセクションがあり、路肩の泥が舗装路面に掻き出され滑りやすいコーナーも多かった。
デイ1で首位だったヌービルは3本目のSS11でリタイア。これによりエバンスが首位を奪還。総合2位に順位を上げたタナックと22.6秒差で午前中を終えた。午後の再走ステージでタナックに対するリードは一時12.5秒に縮まったが、エバンスはその後ペースを上げ、タナックに25.4秒のリードを築き一日を終えた。
ドライバーズ・ランキング首位のオジエは、デイ1で4本のベストタイムを記録しながらも、ダメージを負ったホイールの交換作業で大幅にタイムロス。5位につけていたものの、一日の最後に1分のペナルティを課せられ7位に順位を下げた。さらに、デイ2の朝ステージに向かうリエゾン区間で発生した問題の解決に時間を要し、タイムコントロールに遅着したことで10秒のペナルティ。
しかしオジエのスピードそのものに陰りはなく、デイ2には3本のベストタイムを記録し4位まで順位を挽回。一方、オジエと同じくデイ1でのホイール交換により大きく遅れていたロバンペラは、デイ2で4本のベストタイムを刻むなどし5位まで浮上。2021年大会の勝者オジエと、昨年大会の勝者ロバンペラの4位争いは、最終日も続くことになる。
◆【後半/暫定順位表】第4戦クロアチア・ラリー2日目 トヨタのエルフィン・エバンスが首位奪取
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◆世界ラリー選手権2023年シーズン特集 トヨタは3年連続3冠獲得なるか、カッレ・ロバンペラの連覇は… 速報・結果一覧
文●SPREAD編集部
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— World Rally Championship (@OfficialWRC) April 22, 2023