
ニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ジャッジが16日(日本時間17日)、敵地でのトロント・ブルージェイズ戦に「2番DH」で先発出場し、第4打席に11号決勝2ランを放った。
昨季MVPは最近4試合で5本塁打の爆発ぶりで、ア・リーグの本塁打王争いで2位タイに浮上した。試合はヤンキースが6-3で勝利した。
◆【実際の映像】アーロン・ジャッジが4試合5本の固め打ち 豪快な11号決勝弾に会場ざわめき
■指揮官称賛「素晴らしいスイング」
3-3の同点で迎えた8回1死一塁、ジャッジは相手右腕エリック・スワンソンのスライダーを捉えると、打球は中堅バックスクリーン上部を直撃。打球速度113.1マイル(約182キロ)、飛距離448フィート(約137メートル)を記録した豪快弾は、試合を決める2ランとなった。
前日の試合では2本塁打を放ったジャッジ。4月末に右股関節の張りで負傷者リスト(IL)入りしていたが、9日(同10日)に復帰するとエンジン全開。ここ4試合で5本塁打と猛威を振るい、本塁打王争いで一気にリーグ2位に浮上した。
アーロン・ブーン監督は試合後、ジャッジの本塁打について「素晴らしい打席、素晴らしいスイングだった」と称賛。この日同じく本塁打を放った同僚のアイザイア・カイナーファレファも「さすがはMVP。我々はあのようなスイングを期待している。もう彼が打っても驚きはない。世界一の選手となっているのには理由がある」と賛辞を贈った。
■「雑音に悩まされることはない」
この試合は荒れ模様だった。ヤンキースの先発右腕ドミンゴ・ヘルマンが4回のマウンドに向かう際、不正粘着物質を使用した疑いで退場。急きょマウンドに上がったイアン・ハミルトンは右足付け根を痛め、打者5人と対戦したところで交代。同投手は負傷者リスト(IL)入りする可能性が高いという。想定外の投手リレーを強いられたヤンキースだったが、以降はブルペン陣が粘投。その頑張りにジャッジが応え、勝利を呼び込んだ展開だった。
ジャッジは「我々は一つのことに集中している。それは勝利するために何をしなければならないか、ということ。ラインナップにいる全員がその一つに集中しているとき、外部の雑音が我々を悩ますことはない。私たちにはフィールド上ですべき仕事がある」とチーム一丸を強調、自身の本塁打については多くを語らなかった。
ジャッジ自身も前日の試合で“サイン盗み”の疑惑をかけられていたが、そんな「雑音」を吹き飛ばす1発でもあった。
昨季のMVP争いでは、大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)とデッドヒートを演じたジャッジ。大谷はMLB公式サイトによる今季のMVP予想で断トツのトップに立っているが、やはり立ちはだかるのは、この男になりそうだ。
◆【速報】鈴木誠也が日本人メジャー初・3打席連続本塁打 4号、5号と“ムーンショット連発”
◆「一生に一度の選手」5勝目を挙げ9号アーチを放った大谷翔平に敵軍も脱帽「彼は特別な才能を持っている」
◆大谷翔平、特大9号含むあわやサイクル、4安打3打点と猛打爆発 7回5失点の粘投で今季5勝目
文●SPREAD編集部
【 #ヤンキース 】アーロン・ジャッジの第11号決勝2ランホームラン💥💥 同点の8回表に主砲のひと振りが飛び出しました🔥 pic.twitter.com/kV71fuNz9b
— MLB Japan (@MLBJapan) May 17, 2023