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MLBは開幕からまもなく2カ月を迎える。
連日、各球団のルーキーが印象的なデビューを果たすなか、昨季の新人王ふたりが苦戦しているようだ。
◆【実際の映像】まだ細い!ア・リーグ新人王に輝いた、若き日のマイク・トラウト
■トラウトはデビュー2年目に本格開花し、新人王獲得
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マイク・トラウト年度別成績(2023年5月24日現在)(C)MLB
昨季ア・リーグ新人王、シアトル・マリナーズのフリオ・ロドリゲスは、ここまで46試合に出場し、打率.217/本塁打7/打点22。イチローの”愛弟子”とたびたび報じられる強打の中堅手は、高めのフォーシームで打ち取られる場面が増え、自慢の打撃が影を潜めている。徐々に復調を見せており、「4月は調整期間」と公言していた師匠のスロースターターぶりを受け継いでいるかのようだ。
そして昨季ナ・リーグ新人王、アトランタ・ブレーブスのマイケル・ハリス2世は、開幕直後に腰の違和感を訴えIL入り。復帰後も調子は上がらず、打率.163/本塁打1/打点5と、こちらも結果を残せていない。華々しいデビューを飾ったルーキーが翌年に成績を落とす。若手選手に限った話ではないが、マークが厳しくなるのだから、当然の結果とも言える。
一方で、ロサンゼルス・エンゼルスの象徴、マイク・トラウトのような例外も存在する。
トラウトは2011年にメジャーデビューを果たし、12年に打率.326/本塁打30/打点83/盗塁49でア・リーグ新人王に輝くと、翌年も打率.323/本塁打27/打点97/盗塁33と圧巻の活躍。2年連続でシルバースラッガー賞を獲得し、OPSは前年の.963を上回る.988へと飛躍した。近年は盗塁数が減少しているが、MLB公式「Baseball Savant」による走力指標に衰えはなく、中心打者の役割に注力しているだけである。
しかし、完全無欠の”野球超人”も今年で32歳。来季、大谷翔平がチームに残留しても、全盛期のふたりが並び立つ姿を見られる時間は、さほど長くないだろう。世界最高のアスリートが放つ一瞬の輝きを、いましばらく目に焼き付けておきたい。
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文●SPREAD編集部
10 years ago today, Bryce Harper and Mike Trout won Rookie of the Year awards. 😤 pic.twitter.com/IeSXO9mcre
— MLB Vault (@MLBVault) November 12, 2022