ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平は12日（日本時間13日）、敵地でのテキサス・レンジャーズ戦に「2番DH」で先発出場。7回の第4打席で19号アーチ、延長12回の第6打席で20号2ランを放ち、今季2度目となる1試合2本塁打をマークした。
19本塁打でア・リーグ本塁打ランキング単独トップに立っていたアーロン・ジャッジ（ニューヨーク・ヤンキース）を一気に抜き去り、単独トップに躍り出た。試合は5－5で延長戦に突入。エンゼルスが12回に一挙4点を取ると、レンジャーズの反撃を1点に抑え、9－6で押し切った。
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■飛距離459フィートは今季最長タイ
大谷から圧巻の一撃が飛び出したのは、7回1死走者なしの4打席目。4－5と1点を追う場面で、2番手右腕グラント・アンダーソンの2球目シンカーを完璧に捉えると、打球は中堅奥へ一直線。そのまま2階席に飛び込み、19号同点ソロとなった。
この本塁打ランクトップに並んだ一発は、打球速度114.1マイル（約184キロ）、飛距離459フィート（約140メートル）、角度25度を刻み、飛距離は今季自己最長タイ。大谷も打った瞬間に本塁打を確信し、バットを放り投げて歩き出した。
この豪快弾に対し、SNSも沸騰。大谷ファンを公言する『FOX Sports』のアナリスト、ベン・バーランダー氏は「この同点ムーンショットと壮大なバットフリップを繰り返し見よう」とツイート。地元放送局『バリー・スポーツ・ウエスト』で解説を務めるマーク・グビザ氏も「冗談でしょ ユニコーンが今季19本目の本塁打」と驚きの声をあげた。
しかし、大谷の勢いは止まらない。5－5でタイブレーク制の延長に入り、迎えた12回無死二塁の第6打席。初球を捉えると、打球は左翼フェンスを越える勝ち越し20号となり、これで本塁打レース単独トップに踊り出た。20号到達は3年連続4度目で、直近4試合で4発と一気に量産体制に入ってきた。
■名将ボウチー「アメージングな選手」
この日の大谷は、第1打席が一ゴロ。2打席目は四球を選び、続くマイク・トラウトの適時打につなげるとともに、16試合連続出塁をマークした。1－5の5回無死一、三塁で迎えた第3打席は2球目を左翼に打ち上げ、三塁走者を迎え入れた。この逆方向への打球は飛距離321フィート（約98メートル）を記録、犠飛には十分な距離だった。5打席目は空振り三振に終わっていた。
4打数2安打4打点と気を吐いた大谷について、レンジャーズを率いる名将ブルース・ボウチー監督は試合前、地元放送局『バリー・スポーツ・サウスウエスト』のインタビューで「大谷はアメージングな選手だ。素晴らしい投手、打者というだけでなく、スピードがあり盗塁もできる。すべてをこなせる才能の持ち主」と称賛していたが、その見立て通りの活躍をいきなり見せつけられる格好となった。
ア・リーグ西地区で首位を走るレンジャーズと3位エンゼルスの同地区対決。これ以上引き離されず、少しでも差を詰めたいエンゼルスにとって大事な4連戦。初戦を白星で飾り、このまま勢いに乗りたいところだ。
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文●SPREAD編集部
