
ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平が18日(日本時間19日)、敵地でのカンザスシティ・ロイヤルズ戦に「2番・DH」で先発出場。5回の第3打席に2試合連続の24号逆転2ランを放つと、続く3番マイク・トラウトも15号ソロを左中間に運んだ。「トラウタニ」の活躍でチームは5-2で勝利。大谷はこの日4打数1安打2打点で、打率は.300となった。
◆【実際の映像】大谷翔平、サイ・ヤング右腕からの24号は右中間への188キロ高速弾 「信じられない」と公式称賛
■敵将「彼らはアジャストしてくる」
1-2の5回無死二塁で迎えた第3打席。大谷は通算224勝のロイヤルズ先発右腕ザック・グレインキーのカーブを完璧に捉えると、右中間席へ今季24号を運んだ。
試合の流れを変える逆転2ランは、今季最速117.1マイル(約188.4キロ)、飛距離128.6メートル、角度22度を記録する弾丸アーチだった。
大谷に続きチームの勢いを加速させたのは、3番マイク・トラウト。グレインキーが投じた初球のストレートを振り抜くと、左中間スタンドへ15号ソロを放った。MVP受賞者コンビ「トラウタニ」からアベック弾が飛び出した試合は、これで今季6戦6勝と不敗神話を継続した。
トラウタニ弾でリードを広げ、今カード勝ち越しを決めたエンゼルス。試合後のフィル・ネビン監督は「(普通は)2人だけで試合に勝つことはできないが、もしそれを可能にする連続本塁打があるとすれば、それはこの2人(大谷とトラウト)によるものだ。彼らは長期間にわたってチームを支えることができる」と賛辞を惜しまなかった。
また、手痛い1発を浴びたマット・クアトラロ監督は「大谷とトラウトは過去数年間で多くの投手に対して、今日と同じような連続弾を放ってきた。彼ら2人は最高の打者。(前の2打席は抑えられても)3回目の打席でアジャストしてくる」と話し、調整能力に舌を巻いた。
■グレインキー「カーブ使い過ぎた」
打たれたグレインキーも「3巡目に打たれた。それで苦戦している。どうやったらもっと長いイニングを投げ、最後に抑えることができるか、見つけ出さなければならない」と指揮官の指摘に同調し、今後の課題を挙げた。
また、大谷については「彼への投球は悪かったし、彼は絶好調だ。今季はこのパターン、カーブを使い過ぎると打たれる。今日も同じことが起こった。もし、(大谷の打席で)良いチェンジアップを投げていたら、悪くない結果が得られたかもしれない」とカーブに頼り過ぎた配球を悔やんだ。そして、トラウトに対しては「昨日まで苦しんでいたので、対戦するのに良いタイミングがあるとしたら、それは今回だった。彼に対峙するには良い時期だったはず」と話し、不振脱出の契機を与えてしまったことを悔やんだ。
エンゼルスはここ4カード(13試合)で10勝を挙げている。6月に入り打撃好調の大谷に加え、調子を落としていたトラウトが復調すれば、チームはますます上昇気流に乗ることができる。悲願のポストシーズン進出へ向けて、視界良好となってきた。
◆今季最速弾丸24号の“キング”大谷翔平 指揮官も「スーパースターの活躍がチームに自信を与える」と波及効果を強調
◆大谷翔平、自身初の本塁打王へ 驚異の量産態勢に公式がキャリアハイ期待「MVPの最有力候補は52本ペース」
◆「大谷翔平を静かにさせろ」と敵地元メディア 5打席すべて出塁したユニコーン相手に警報発令
文●SPREAD編集部