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ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平は20日(21日)、本拠地でのロサンゼルス・ドジャース戦に「2番DH」で先発出場。
試合前にはペリー・ミナシアンGMが記者会見を行い、今夏のトレード市場で大谷を手放す意思がないことを改めて表明した。ただ、米スポーツサイト『The Athletic』が現役選手103人対して行った「大谷は2024年、どこのチームでプレーしていると思うか」というアンケートでは、半数以上が「ドジャース」と回答した。移籍先大本命との2連戦、そして去就の行方に注目が集まっている。
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■地元紙も「トレードの可能性は非常に低い」
試合前には大谷の週間MVP(12~18日)受賞が発表されたほか、ペリー・ミナシアンGMの記者会見も行われた。8月1日(同2日)のトレード期限が迫る中、大谷の去就について問われた同GMは「彼のプレーと今の順位を見れば明らかだろう。前にも話したが、我々は彼に長くここにいてほしいと思っている」と述べ、手放す意思がないことを改めて強調した。
この会見を受け、地元紙『ロサンゼルス・タイムズ』のサラ・バレンズエラ記者は「ミナシアンGMは大谷とトレード期限について、“我々の状況を見れば自明の理だ”と述べた。つまり、エンゼルスがプレーオフ進出を狙える位置にいることから、大谷をトレードに出す可能性は非常に低そうだ」と伝えた。
同様に『The Athletic』のサム・ブラム記者も「ミナシアンは来月の成績に関係なく、ほぼ確実にトレード期限までに大谷をトレードで出さないことを保証した。彼ははっきりとイエスまたはノーとは言わず、“自明の理”と述べており、これはトレードの可能性がないことを強く示唆している」と記した。
■エンゼルスとの再契約予想は11.4パーセント
15日(同16日)には、ニューヨーク・ポスト紙の取材に応じたエンゼルスのアルテ・モレノ・オーナーが「大谷のような選手の代わりを見つける方法を私は知らない。我々は勝ちたいし、ラインナップに彼を置くことは素晴らしい」と答えたほか、ジョン・カルピーノ球団社長も「我々の目標は大谷と一緒にポストシーズンに進出すること」とコメントしており、今回のGM発言含め、球団幹部がそろって大谷のトレードに否定的な考えを示したことになった。
ただ、今夏のトレード移籍はないとしても、今季終了後にFAとなる大谷がいずれエンゼルスを去るという見方は強い。
米スポーツサイト『The Athletic』はメジャー現役選手103人にアンケートを実施。「大谷は2024年、どこのチームでプレーしていると思うか」という問いに対して、57.2%が「ドジャースでプレーする」と答えた。「エンゼルスと再契約」は11.4パーセントで2番目に多く、サンディエゴ・パドレスとニューヨーク・メッツが7.2パーセント、ニューヨーク・ヤンキースが6.3パーセントで続いた。
シカゴ・カブス、シアトル・マリナーズ、トロント・ブルージェイズ、ボストン・レッドソックスも複数票を集めたが、結局ドジャース行きを予想する選手が過半数を超えた。
あるア・リーグ選手は「メッツとパドレスが入札合戦を繰り広げるなか、ドジャースが急襲する」と具体的な流れについても言及した。
現役選手の見解は重く映るが、果たしてどうなるか。急転直下のトレード例も枚挙にいとまがないだけに、エンゼルス首脳陣のコメントも鵜呑みにはできない。今夏も含めて大谷の動向から目が離せない。
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文●SPREAD編集部