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サンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有が19日(日本時間20日)、敵地でのトロント・ブルージェイズ戦に先発登板。6回を投げて4安打無失点と好投し、今季7勝目(6敗)をマークした。日米通算では195勝目とし、200勝まであと「5」となった。投手戦となった試合は2―0でパドレスが制し、連勝を飾った。
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■ブ軍打線を散発4安打、無失点に抑える
ダルビッシュは立ち上がり2死満塁のピンチを背負ったが、6番ウィット・メリフィールドを二直に打ち取り、無失点で切り抜けた。その後、ダルビッシュは危なげない投球を披露。強力ブルージェイズ打線相手に6回を4安打、7奪三振、3与四球で無失点に抑え、今季7勝目(6敗)をマークした。
ダルビッシュは前回15日のフィラデルフィア・フィリーズ戦に続き、連勝。6月は体調不良にも見舞われたが、7月に入り完全復活。3試合に登板して2勝を挙げ、この間の防御率は2.25と安定感を取り戻した。
ダルビッシュの前に沈黙を強いられた敵将ジョン・シュナイダーは「彼はスローカーブ、速球、カッター、スイーパーといった多彩な球種をうまく織り交ぜていた」と振り返った上で、「ダルビッシュのような投手を相手にした場合、少ないチャンスをものにしなければいけない」と話し、初回の好機を生かせなかったことを悔やんだ。
■「投手陣が良かった」と指揮官も賛辞贈る
また、決勝適時打を放ったパドレス主砲マニー・マチャドは、ダルビッシュの復調について「ここ2試合、彼は絶好調だ。少し前から調子を取り戻し始めていた」と話し、復活の予兆があったことを明かした。その上で「我々のスタッフは、まとまり始めている。チームに一体感が出ている。これから良いことが起こるだろう」とし、後半戦での巻き返しに手ごたえを感じているようだった。
ボブ・メルビン監督は試合後、「マチャドは好調だ。貴重な安打も出ている。そして、今日は(ダルビッシュを含めて)投手陣が良かったので1本の安打で十分だった」と話し、投打の大黒柱2人の活躍に目を細めた。
パドレスは19日現在、ナ・リーグ西地区で4位。優勝を狙えるメンバーが揃いながら前半戦は調子が上がらず、今夏のトレード市場において売り手になるか、買い手になるか、微妙な立ち位置となっている。MLB公式サイトも「まだ進路を決めかねている」と記したが、ダルビッシュの復調とともにチーム上昇の気配が漂っている。
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文●SPREAD編集
Yu Darvish, 95mph Fastball and 85mph Sweeper, Overlay pic.twitter.com/ZUI6Nimvec
— Rob Friedman (@PitchingNinja) July 20, 2023