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先週はイクイノックスの半妹ガルサブランカや、4億5100万円のホウオウプロサンゲが未勝利勝ちを果たすなど、期待の馬が順当に勝ち上がった。今週も新潟、小倉、札幌で、億越えの期待馬が続々とデビュー。どんなレースを見せてくれるか注目だ。
今回は今週の2歳戦(芝・ダート)の中から、東西の注目すべき3頭をピックアップして、勝負できるか否か、その能力を分析する。
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■ホウオウセイメイ
新馬勝ち期待度 ★★★☆☆牡 (栗)音無秀孝父:レイデオロ 母:モルガナイト
20日小倉2歳新馬(芝1800m)でデビュー。一昨年のセレクトセール当歳部門で1億9800万円(税込)で取引された高額馬。母は芝の中距離で4勝、半兄に2017年東京新聞杯を制したブラックスピネルがおり、兄姉はデビューした8頭中7頭が勝ち上がるなど、コンスタントに活躍する血脈だ。7月中旬から坂路を中心に調整され、1週前追いはCWコースで6F82秒3~1F12秒8のタイムで併せ馬で先着。最終追いは坂路で4F52秒8~1F12秒6のラップを軽快に刻んだ。先週、4億5100万円の超高額で取引された、同馬主のホウオウプロサンゲが未勝利戦を勝利。今週もその勢いに乗りたいところだが、昨年は16頭が新馬戦でデビューし、新馬勝ちはわずかに1頭、今年も3頭がすべて新馬戦では敗れており、出だしが遅い点が“ホウオウ”軍団の特徴。父レイデオロもやや出遅れ気味で、ここは2、3着狙いが賢明か。
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著者プロフィール
石川豊●いしかわゆたか20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。