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ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平は5日(日本時間6日)、敵地でのボルチモア・オリオールズ戦を欠場。「右脇腹の張り」により、前日から2試合連続で休養することになった。右肘じん帯損傷に続くアクシデントに見舞われたが、今オフにフリーエージェント(FA)を迎える二刀流の動向については、各球団も引き続き注視している。
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■右脇腹の張りで2試合連続欠場
前日4日(同5日)の試合前、2カ月ぶりの屋外フリー打撃に臨んだ大谷だったが、右足を滑らせた拍子に右脇腹を痛めた。
一夜明け、フィル・ネビン監督は「症状は良くなっている」と話したものの、「今大事なのは検査を受けること(後にわずかな炎症と判明し、軽症の模様)」とし、2試合連続でメンバーから外した。
8月23日(同24日)に発覚した右肘じん帯損傷に続くアクシデントとなったが、今オフにフリーエージェント(FA)を迎える大谷の評価は依然高いまま。現地5日には米スポーツサイト『Fan Nation』が「球界関係者は、パドレスが今オフにショウヘイ・オオタニを追い求めると予想している」と題して、記事を公開した。
記事は、メジャー専門局『MLBネットワーク』の看板記者であり、『ニューヨーク・ポスト』などでも健筆を奮うジョン・ヘイマン氏の見解を引用。同記者は大谷獲得に動く有力球団として、ロサンゼルス・ドジャース、サンディエゴ・パドレス、シカゴ・カブス、テキサス・レンジャーズ、サンフランシスコ・ジャイアンツ、ボストン・レッドソックスを提示したが、記事はその中でも「パドレスが含まれているのが興味深い」とつづった。
ここ5シーズンほどチーム強化に大金を注ぎ込み、スター選手を獲得して来たパドレス。今オフはコディ・ベリンジャー(シカゴ・カブス)がターゲットとされており、左の強打者を欲しているのは確かで、これに大谷は適合する。
■ウリアス逮捕のド軍と競合か
「フェルナンド・タティスJr.、ザンダー・ボガーツ、ファン・ソト、マニー・マチャド、そして(計算上)オオタニをフィーチャーしたラインアップは、本当に信じられないほど強力。来シーズン、例えオオタニがマウンドに上がらなくても、このグループはメジャー史上最も才能にあふれる5人組となるだろう」と記し、実現に期待を寄せた。
ただ、「獲得するのは簡単ではない」とも指摘。パドレスはジョシュ・ヘイダーやブレイク・スネルら注目のFA選手を抱えており、彼らの引き留めにはかなりの資金が必要で、大谷まで手が回るかどうか不透明。
さらにライバルチームの存在にも言及。特にドジャースは、左腕フリオ・ウリアスが3日(同4日)に家庭内暴力で逮捕(その後、釈放)され、球団はFA市場の目玉に対して再契約を望まない方向だという。意外な形で大物を手放すことになりそうだが、これでウリアスに払う予定だった資金を大谷獲得に回すことも可能になり、金銭面では他球団をリードすることになるかもしれないという。
パドレスは大谷が好むとされる西海岸の球団で、侍ジャパンの同僚ダルビッシュ有も所属している。来季は打者に専念し、超強力打線を構成することになるのだろうか。
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文●SPREAD編集部