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米紙「USA TODAY」の敏腕記者ボブ・ナイチンゲール氏が10日(日本時間11日)に報じたマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンゼルス)のトレード話。それ以降、移籍先を推察する話題が急速に増えている。今オフにフリーエージェント(FA)となるエンゼルス大谷翔平の新天地に関する報道も絶えず、米球界屈指のデュオ「トラウタニ」の行方に注目が集まっている。
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■「CBS」はエンゼルス残留を有力視
ナイチンゲール記者によると「トラウトがトレードを希望する場合、エンゼルスは応じる意向」だという。2014、16、19年と3度のMVPに輝き、チームの顔である生え抜き主砲の放出というニュースは、衝撃をもって受け止められた。
米「CBS SPORTS」は早速、「トラウトが24年の開幕ロースターに名を連ねる可能性ランキング」と題して記事を公開。メジャー全30球団のうち、来季はどのチームで開幕を迎えるのか、推測した。
同メディアが移籍可能性の高いトップ3として挙げたのは、ロサンゼルス・ドジャース(3位)、サンフランシスコ・ジャイアンツ(2位)となり、1位はエンゼルス。つまり、残留濃厚とした。
また、米スポーツメディア「Bleacher Report」も移籍先を予想。こちらのトップ3は、サンディゴ・パドレス(3位)、ドジャース(2位)となり、1位にはフィラデルフィア・フィリーズを推した。記事はフィリーズ入りについて「トラウトとブライス・ハーパーが一緒にプレーするのは単純にクール」とし、MVP3回のトラウトと同2回のハーパーが連なるラインアップに期待した。
■トレードの障壁となるエ軍オーナー
ただ、上記の両メディアをはじめ、多くの報道機関が移籍先候補として名前を挙げるのは、金銭面でも交換要員でも好条件を提示できる可能性が高いドジャース。大谷の移籍先としても本命視されており、新天地で「トラウタニ」が再結成となれば盛り上がることは間違いないが、障壁もある。エンゼルスのアート・モレノ・オーナーは、以前から同じ街に本拠を構えるドジャースをライバル視しており、同オーナーがトレードに応じるかどうか懐疑的な声は多い。
そもそも、スクープしたナイチンゲール記者は現地11日のポッドキャスト番組に出演した際、移籍先候補としてニューヨークの2球団(ヤンキース、メッツ)の名前をあげている。
エンゼルス残留か、故郷に近いフィラデルフィアか、あるいは東海岸ニューヨークへ旅立つのか。そして、大谷獲得レースの本命ドジャースは、スーパースターの“両獲り”に挑むのか。大谷の去就に加え、相棒トラウトの行方にも注目が集まっている。
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文●SPREAD編集部