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アトランタ・ブレーブスのマット・オルソンが、敵地でのフロリダ・マーリンズ戦に「4番・一塁」で先発。6回の第3打席に52号ソロを放ち、球団のシーズン最多本塁打記録を更新した。元楽天ゴールデンイーグルスでもプレーしたアンドリュー・ジョーンズが2005年に記録した51号を抜き、歴史にその名を刻んだ男は、本塁打と打点(129)でリーグトップを独走しており、2冠も現実味を増してきた。
◆【実際の映像】元楽天ジョーンズ超えのオルソン、今季放った全52本塁打のインパクトの瞬間
■球団公式は「ヒストリー」と紹介
6回先頭の第3打席。オルソンは2番手左腕スティーブン・オカートの初球フォーシームを捉え、中堅席に運んだ。打球速度107.7マイル(約173キロ)、飛距離433フィート(約132メートル)、角度32度を記録した豪快な打球は今季52号となり、球団のシーズン最多本塁打記録を更新した。
このメモリアル弾を受けて、球団公式SNSは「ヒストリー。オルソンが球団のシーズン本塁打記録を更新」と速報で伝えれば、MLB公式も「シーズン52号を放ち、ブレーブスの記録でトップに立った」とつづり、実際の映像とともに投稿した。
さらにジョージア州のブライアン・ケンプ知事も反応。「おめでとう。ブレーブスとジョージアの歴史を作ったね。君と素晴らしいチームを誇りに思っているよ。これからも頑張って!」と自身のX(旧ツイッター)を更新し、祝福した。
■指揮官「称賛を受けるのに値する」
オルソンはジョージア州出身で、ブレーブスは子供の頃から憧れていた地元のチーム。ジョーンズらの活躍を見て育っただけに「彼の記録を抜く選手が現れるなんて、子供の頃は考えられなかったよ」と笑うと、「僕がこの地域出身の選手ということで、(今回の記録も)少し特別な意味を持つと思う。忘れられない瞬間だね」と感慨深げだった。
ブライアン・スニトカー監督は試合後、「ブレーブスの歴史に名を刻むなんて素晴らしいことだ。称賛を受けるのに値する。彼が達成したことを本当にうれしく思っている。本当に特別なことだ」と賛辞を贈った。
■同僚ライリー「彼は良い人で謙虚」
また、同僚のオースティン・ライリーは「彼はとても良い人で、謙虚。それから、楽しむことが好き。彼はいつも“チームのために”と言っているし、それが大事なんだと思う」と人間性にも触れつつ、称えた。
長年ブレーブスで活躍し、2022年にロサンゼルス・ドジャースに移籍したフレディ・フリーマンの後継者として迎え入れられたオルソン。いまだにフリーマンと比較されることもあり、不当なプレッシャーがかかるなかで結果を出した。
オルソンがブレーブスに加入して以来、重圧と戦う姿を見てきたケビン・サイツァー打撃コーチは「彼は最高のチームメートだよ」と評し、「彼は私たちが望むすべてを果たしてくれた。フレディの代わりとして、彼こそチームが求めていた選手だ」と強調した。
大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)の今季終了が決まり、リーグの垣根を超えた本塁打バトルは幕を閉じたが、オルソンには60本到達という期待もかかっており、注目度は一層増していく気配だ。
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文●SPREAD編集部
All 52 of @mattolson21's home runs this season!#ForTheA pic.twitter.com/sIztrImMtm
— Atlanta Braves (@Braves) September 16, 2023