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ナ・リーグ東地区2位のフィラデルフィア・フィリーズは1日(日本時間2日)、敵地でのニューヨーク・メッツ戦を終え、今季のレギュラーシーズン全日程を終了。3日(同4日)から始まるポストシーズンで「ワイルドカードゲーム」に出場する。
また、今季打率1割台で本塁打を量産したカイル・シュワーバーが「打率.197、47本塁打、104打点」でフィニッシュ。「打率1割台で40本塁打超え」という史上初の大記録を達成した。
◆【実際の動画】シュワーバー、今季最後の47号本塁打をプレーバック!ライト2階席への豪快な弾丸アーチ
■一発“だけ”狙い貫き…両リーグトップの215三振
フィリーズは今季も、同地区首位のアトランタ・ブレーブスに大差をつけられ地区優勝はならず。ワールドシリーズまで駆け上がった昨季に続き、ワイルドカード枠でポストシーズン進出を掴み取った。
チーム成績並みにファンの関心を集め続けたのが、シュワーバーの打撃成績だ。史上初の「打率1割台で40本塁打打者」の誕生。9月4日(同5日)に40本塁打をクリアし、最終的に47本塁打104打点まで記録を伸ばした。
さらには、両リーグトップの215三振という「勲章」付き。ナ・リーグ本塁打王を獲得した昨季同様、今季も主にリードオフとして打線をけん引。四球か本塁打か…“当たれば凄い”抜群の存在感でアーチを量産しつつも、打率は1割台後半を推移し続けた。
MLB公式『Baseball Savant』によると、今季47本塁打のシュワーバーは、球種別本塁打数ではフォーシームが15本、シンカー14本、カーブ6本、カッター5本、チェンジアップ4本、(スイーパー含む)スライダー系で3本。軒並み低打率ながら、スプリットを除いた全ての球種でアーチを記録。ツボにハマると結果を出す、高いポテンシャルを改めて証明した。
加えて、今季126四球はフアン・ソト(サンディエゴ・パドレス)に次いでメジャー全体2位。初球スイング率23.4%はメジャー平均より6%ほど低く、リードオフとして深いカウントまで狙い球を待ち続けるスタイルも侮れない。今季215三振を喫しつつも、シュワーバーが出塁率.343、OPS.817を誇るのはこのためだ。
フィリーズは昨季ワイルドカードから勢いに乗るも、頂点に届かなかった。15年ぶりのワールドチャンピオンへ、世界最高峰の“ロマン砲”シュワーバーのフルスイングが悲願達成のカギを握る。
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(H.Ariga/SPREAD編集部)
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— Philadelphia Phillies (@Phillies) October 1, 2023