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ロサンゼルス・エンゼルスのペリー・ミナシアンGMは3日(日本時間4日)、Zoomを通して会見を行い、今季の総括と来季以降への展望を語った。
大谷翔平との再契約についても改めて言及し残留を熱望したが、エンゼルスが置かれたチーム状況は決して明るくない。ファンの間でも複雑な思いが渦巻いているようだ。
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■短期間残留も選択肢か
大谷は今季44本塁打を放ち、日本選手初の本塁打王を獲得。投手としては10勝を挙げるも、シーズン終盤には右肘靭帯損傷で離脱。チームはトレード期限での大補強が実らず大失速し、73勝89敗でア・リーグ西地区4位と低迷。9年連続プレーオフ進出を逃した。
ミナシアンGMは会見で「来季も優勝を目指すつもり」と話したが、トレードデッドラインで有望株を複数失い、大型契約を結んだベテランが財政を圧迫するなど先行きは不透明。ノーラン・シャヌエルやベン・ジョイスなどのルーキーが早期に出場機会を得たが、故障者続出で止むを得ず起用に踏み切ったであろう背景も見逃せない。
ア・リーグ西地区は、昨季世界一の“常勝”ヒューストン・アストロズや、今季躍進を果たしたテキサス・レンジャーズ、生え抜きが育ち地盤が強固なシアトル・マリナーズなど、強豪ひしめく激戦区だ。大谷がどれだけ好投し、本塁打を量産しても転落したチームに残るには相当な覚悟がいる。
来季リハビリのハンデを抱えながらプレーすることを考えれば、慣れ親しんだ環境に短期間留まるのも選択肢ではあるが…活躍が報われず、肩を落とす大谷の姿に心を痛め続けたファンの胸中は穏やかではないだろう。
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(H.Ariga/SPREAD編集部)