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プレーオフも地区シリーズまで進み、ワールドシリーズ制覇へ向けて連日熱戦が繰り広げられているなか、米スポーツメディア『The Athletic』は10日(日本時間11日)、ポストシーズンに進出できなかった18チームに焦点を当てる記事を公開した。来季雪辱を果たし、プレーオフに進出するチームはどこなのか。有望視される順にランキング化した。
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■プレーオフを逃した18チームを順位付け
『The Athletic』が掲げた見出しは「プレーオフに進出できなかった18チームをランキング。2024年に最も有望なのはどのチームか」というもので、シンシナティ・レッズやワシントン・ナショナルズでGMを務めたジム・ボーデン氏が執筆を担当した。
同氏が選んだ1位はサンディエゴ・パドレス。チームは今オフ、大幅なコストカットが避けられない見通しで、フリーエージェント(FA)となるサイ・ヤング賞候補のブレイク・スネルや守護神ジョシュ・ヘイダーを引き留めることは困難とされている。ただ、残されたメンバーでも十分に競争力のあるチームは維持できると見立てた。
続く2位は若手の成長が著しいシンシナティ・レッズ。3位には「今後何年にもわたって優勝争いを続けられる投手陣を構築した」という理由からシアトル・マリナーズを選んだ。
■「メッツが大谷獲得に乗り出さなかったら驚く」
4位は解体的出直しが求められるニューヨーク・メッツ。大富豪スティーブ・コーエン・オーナーの資金力を頼りに大型補強を行ってきたが、結果は散々。ボーデン氏は「メッツがワールドシリーズに進出するまで1、2年はかかるだろうが、もし球団がショウヘイ・オオタニやヨシノブ・ヤマモトを含むトップFA選手の獲得に乗り出さなかったら驚く」と記し、再建へ向けて二刀流がターゲットになっていると予想した。5位には名門ニューヨーク・ヤンキースを指名し、6位はそのヤンキースのライバル、ボストン・レッドソックスを挙げた。
大谷翔平獲得レースにおいて存在感を増しているレッドソックスについては「今オフ球団は大きな動きをしなければならない」と注文。その上で「それはフアン・ソトをトレードで獲得することであり、あるいはオオタニやコディ・ベリンジャーとインパクトのある契約を結ぶといったことだ。
また、ブレイク・スネルやアーロン・ノラ、またはヤマモトのようなトップクラスの先発投手を獲得することも必要で、オーナー陣は“小切手を使った野球”に戻らなければならない」と2年連続ア・リーグ最下位に終わったチームの立て直しのために緊縮財政から脱し、大谷らビッグネームの獲得を要請した。
■「再契約を求めるエ軍の主張には無理がある」
「近いうちにオオタニと別れを告げることになる」と評されたロサンゼルス・エンゼルスは14位に沈んだ。記事は「球団はオオタニとの再契約を望むだろうが、近年の成績を見れば“自分たちこそが最適な移籍先である”と主張するのには無理があるだろう」と指摘。ノーラン・シャヌエルやザック・ネトら良い若手が出てきたものの、ファームシステムが球界で最悪の部類に入ることや、アンソニー・レンドンが不良債権化していることなどを嘆いた。
来季プレーオフ進出を果たすには、今オフの移籍市場でどのような補強を行うかにかかっており、大谷や山本を獲得したチームが優位に立つことだけは間違いないようだ。
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文●SPREAD編集部