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ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平は、今季打率.304、44本塁打、95打点で自身初の本塁打王を獲得。日本選手ではイチロー以来となる打率3割を達成するなど、力強さに加えて、確実性にも年々磨きをかけている。
ところが、今季の大谷は“あまりど真ん中を振らない”1年だったことが明らかに。公式データを紐解くと意外な一面が見えてくる。
◆「成長の証」が意外なデータに……大谷翔平の“平均タイム”に影響した本塁打パフォーマンス
■“絶好球”のスイング率が過去最低クラス
MLB公式『Baseball Savant』で、大谷の打撃を掘り下げると“ある指標”の変化に気が付く。
「Meatball Swing%」……何やら美味しそうなキーワードに見えるが、端的に言うと“ど真ん中の絶好球を振る割合”が低下しているのだ。今季の大谷は「Meatball Swing%」が73.9%で、メジャー全体平均の76.1%を下回る。大谷は2021年に86.4%、昨季が86.8%をマークしており、12%以上も数字が落ちている。パンデミックでの短縮シーズンを除くと、本塁打王をとった1年がキャリアでもっとも低いというのだから驚きだ。
今季の大谷は際どいコースの見極めが向上し、ボール球コンタクト率が60.2%から51.5%に改善した。“好球必打”に磨きがかかったと言えるが、本当のど真ん中だけは別の話だった模様。昨季苦しんだ外角攻めに対策した結果の「トレードオフ」とも考えられるため、容易に以前の水準に戻せるかは定かではない。
ちなみに、今季のナ・リーグ本塁打王マット・オルソンの「Meatball Swing%」は81.4%。アーロン・ジャッジも79.1%で平均より上。メジャートップは、レギュラーシーズン最終戦まで首位打者争いを演じた、テキサス・レンジャーズのコーリー・シーガーが95.9%と群を抜いている。
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◆“負担を減らしたい”大谷翔平の移籍先候補 「最長8万キロ超え」移動距離格差が浮き彫りに
文●有賀博之(SPREAD編集部)
4️⃣9️⃣3️⃣ feet for No. 30!
Shohei Ohtani is UNREAL! pic.twitter.com/W7TxBembrj
— MLB (@MLB) July 1, 2023