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ナ・リーグ東地区を6年連続で制したアトランタ・ブレーブス。レギュラーシーズンは104勝58敗で両リーグ最高勝率(.642)をマークし、2位フィラデルフィア・フィリーズに14ゲーム差をつけて独走した。しかし、絶対的な優勝候補として臨んだポストシーズンでは、地区シリーズでフィリーズに1勝3敗と下剋上を許し、敗退した。
この結果を受けて、最強チームにも補強を求める声が高まっている。
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■強力打線を武器にシーズン独走も……
今季のブレーブスは、とにかく強かった。前人未到の「40本塁打・70盗塁」を記録し、ナ・リーグMVPが確実視されるロナルド・アクーニャJr.や54本塁打、139打点で2冠に輝いたマット・オルソンを中心に強力打線が爆発。この2人に加えて、オジー・オルビーズ、オースティン・ライリー、マルセル・オズーナも30本塁打以上をマーク。チームのシーズン本塁打数は307に達し、メジャー歴代最多記録に並んだ。
投手陣ではスペンサー・ストライダーが20勝5敗を挙げる活躍。奪三振率13.55はリーグトップで、奪三振数281は球団新記録となった。
レギュラーシーズンで圧倒的な強さを誇ったブレーブスだったが、プレーオフ地区シリーズではアクーニャJr.が4試合でわずか2安打、本塁打王オルソンも不発に終わった。自慢の打線が沈黙したチームは1勝3敗で姿を消した。
■ロースターをアップグレードできる選手
シーズン100勝をマークしながら同じく地区シリーズで敗退したロサンゼルス・ドジャースもそうだが、ワールドシリーズ制覇が目標だったブレーブスに対しても補強を求める声が日増しに強くなっている。
米スポーツサイト『Fan Nation』は18日(日本時間19日)、「フリーエージェント(FA)市場でブレーブスのロースターをアップグレードできる選手」という特集を組み、トップ15を発表した。
1位は大谷翔平。記事は冒頭、「この選手を含まないでFAの記事を書くと思うか」と記し、当然の選出と結論付けた。「彼は右肘手術を受けたため、2024年は登板できない。しかし、打撃は開始する予定で、もっとも望まれるFA選手だ。ブレーブスを含めてどんなチームでもロースターを強化してくれるだろう」と絶賛した。
ただ、「アトランタが彼とサインする可能性は高くない。なぜなら、オオタニは新しい平均年俸の記録を打ち立てることが予想されているからだ」とも付け加え、総額5億ドル(約745億円)が目安とされる大谷の新契約に応えられる財政的余裕がないことも指摘した。
ナ・リーグ本塁打王のオルソンとア・リーグ本塁打王の大谷が同じラインナップに入れば、まさに夢のような打線となるが、果たして実現するのか。
2位には山本由伸(オリックス・バファローズ)が入り、3位コディ・ベリンジャー(シカゴ・カブス)、4位アーロン・ノラ(フィラデルフィア・フィリーズ)、5位マット・チャップマン(トロント・ブルージェイズ)らが続いた。
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文●SPREAD編集部