
ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平は、今季打率.304、44本塁打、95打点で自身初の本塁打王を獲得。日本選手ではイチロー以来となる打率3割を達成するなど、力強さに加え、確実性も年々進化を遂げている。
今回は、公式データを元に打者・大谷の本塁打にフォーカス。メジャー6年間の軌跡を紐解いてみたい。
◆「ど真ん中を振らない」大谷翔平が掴んだ本塁打王 “絶好球必打”で三冠も射程圏内に
■今季の“最遅”はWBCでも活躍したあの選手
MLB公式『Baseball Savant』では、打撃や投球に始まり、守備や走塁、球場の特性に至るまで膨大なデータを動画と共に閲覧できる。網羅された情報の中には「Average HR Trot」“本塁打時のベース1周平均タイム”という一風変わった項目も存在する。
取るに足らない指標のように思えるが、選手個々の変化に目を向けると意外な発見がある。大谷のメジャー6年間を比較すると、ルーキー年の2018年では21.04秒だった平均タイムが毎年徐々に増加。今季は24.04秒まで上昇している。初々しく駆けまわった時代を経て、派手なバットフリップや確信歩きが許される球界の顔になった、大谷の成長が数字にも表れたのではないか。
ちなみに、今季10本塁打以上をマークした選手の中で平均タイムがもっとも遅かったのは、タンパベイ・レイズのランディ・アロザレーナの29.3秒。WBCでも注目を集めた「腕組みポーズ」を三塁ベース前で披露してからホームインする、独特のパフォーマンスが影響したのだろうか。
◆【実際の動画】「まだ細い!」大谷翔平のメジャー第1号をプレーバック!ベースを駆ける姿にも初々しさが
◆“負担を減らしたい”大谷翔平の移籍先候補 「最長8万キロ超え」移動距離格差が浮き彫りに
◆大谷翔平の6年間「世紀の悪球打ち本塁打3選」 粗削りがもたらした“とてつもない”一発
文●有賀博之(SPREAD編集部)
Shohei Ohtani’s first at-bat at Angel Stadium.
Gone.
Goosebumps. pic.twitter.com/mU901OKkKZ
— MLB (@MLB) April 4, 2018