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大リーグ選手会は2日(日本時間3日)、大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)を含む130人がフリーエージェント(FA)となることを公表した。FAとなる選手は、現在所属している球団との独占交渉期間となる5日を経た後、新しいチームと契約を結ぶことができる。
米スポーツメディア『FanNation』のサンフランシスコ(SF)・ジャイアンツページでは、FA選手トップ50を発表。1位に大谷、2位に山本由伸(オリックス・バファローズ)、12位に今永昇太(横浜DeNAベイスターズ)、31位に松井裕樹(東北楽天ゴールデンイーグルス)と、日本選手4人がランクインした。
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■大谷獲得は「ためらうべきではない」と猛プッシュ
記事では「SFジャイアンツのフロントとリーグ幹部が今オフのロースター編成をどうするのか思案しつつ、FAになる可能性のある選手トップ50を紹介しよう」とし、50人の選手と短評を掲載。
1位には「驚く人はいないだろう」と当然のように大谷を推した。記事では「リーグ最高、そしておそらくは史上最高の選手がFAになる」と、二刀流を称賛。ケガで2度のトミージョン手術を受けた大谷はマウンド復帰が2025年の予定だが「たとえ投手としての将来が不透明であっても、オオタニはFA打者としては昨年のアーロンジャッジ並みに印象的な選手である」とし「MLB史上最高額の契約をオファーすることをためらうべきではない」と猛プッシュした。
2位には山本がランクイン。「現在MLBにいない最高の投手」と紹介し、「平均以上の球種構成と優れた制球力を兼ねそろえている」と史上初の3年連続「投手4冠」を獲得した山本を評価した。さらに「新しいポスティング・システム下でFAの価値を最大化する初の日本人スーパースターである」とし「3億ドル以上の契約を獲得するチャンスがある」と、メジャー移籍する日本選手としては過去最高額の契約金となる可能性についても触れた。
■今永、松井も高評価
さらに12位にはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でも活躍した今永が入った。記事では「MLBへの移籍が予想されるNPBトップの選手はヤマモトだけではない」とし、「ショウタ・イマナガは横浜DeNAでも素晴らしい活躍を見せており、4つの球種を操りすべての球種で空振りを量産する能力がある」と山本の陰に埋もれがちだが見過ごせない才能だとした。また「素晴らしい奪三振率と四球率を記録しているが、被弾に苦労することもある」と課題を指摘。最近のNPBとMLBの統計を比較すると菊池雄星の投球スタイルにもっとも近いとしたが「今永の武器ははるかに圧倒的な可能性を秘めており、不完全に思える」と伸びしろにも期待した。
そして31位にランク入りした松井については「長年にわたりNPBでもっとも有力なリリーフ投手として君臨してきた」と、過去3年で152イニングを投げて214奪三振、53四球、95セーブで防御率1.39を記録した実力を高評価した。さらに「マツイには圧倒的な爆発力はないものの、打者を翻弄する素晴らしい持ち球がある」と投手としての魅力を紹介、その上で「マツイは楽天との契約が終了しているため、契約にともなうポスティングフィーが必要ない」と経費面でも魅力的な選手と選出理由をまとめている。
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(A.Kudo/SPREAD編集部)