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ロサンゼルス・エンゼルスからFAとなった大谷翔平。今季は打率.304、44本塁打、95打点、20盗塁、OPS1.066で自身初の本塁打王を獲得。6日(日本時間7日)には、ア・リーグMVPの最終候補3名に選出。2度目の受賞が確実視されている。
メジャー6年間で積み上げた本塁打数は171本。今回は、公式データを元に全本塁打の中で「打球角度が小さい」“超低弾道”の弾丸アーチ3本を振り返ってみよう。
◆【実際の動画】「ほぼセンターライナー」がスタンドイン……!大谷翔平、信じられない超低弾道の今季36号弾丸アーチをプレーバック!
■プルヒッターから広角打者へ……
MLB公式『Baseball Savant』で、大谷のメジャー6年間の本塁打データを掘り下げてみる。
171本の中でもっとも打球角度がつかなかったアーチは2本。打ったのはいずれも46本塁打を放った、2021年にさかのぼる。1本目は6月18日(同19日)のデトロイト・タイガース戦、5回裏に相手右腕ホセ・ウレーニャのシンカーを捉えると、打球は114.3マイル(約183.9キロ)で瞬く間に右中間スタンド最前列へ。滞空時間3.8秒の20号“爆速”ライナーが、自身のキャリアで最小の「角度18度」を記録した。
もう1本は、同じ2021年の6月29日(同30日)敵地でのニューヨーク・ヤンキース戦。5回表に、相手右腕ジェームソン・タイロンのフォーシームを鋭く振り抜いた打球は、この日2本目となる28号本塁打。わずか3.2秒でヤンキースタジアムの右翼スタンドへと突き刺さった。この日はアーロン・ジャッジも一発を放つなど、6本のアーチが乱れ飛ぶ空中戦に。
上記2本はいずれも右翼へ引っ張った打球だが、低弾道アーチ3位はなんと中堅方向への本塁打がランクイン。「角度19度」の一発は、今季7月23日(同24日)のピッツバーグ・パイレーツ戦で記録した36号アーチ。13勝を挙げた好投手、ミッチ・ケラーのインコース低めカットボールを逆らわずに打ち返すと、打球は速度112.9マイル(約181.6キロ)で中堅のフェンスをあっという間に飛び越えた。
2021年は右翼方向への本塁打が多い“プルヒッター”だった大谷だが、今季は中堅方向への一発がメジャートップの21本。低弾道アーチトップ3の打球方向にも、大谷6年間の進化を垣間見ることができた。
◆【実際の動画】2021年の大谷翔平、キャリア最小「わずか18度」の20号“弾丸”アーチをプレーバック!
◆大谷翔平が「21本」でトップに君臨するのは…個性派ぞろいの“打球方向別”本塁打ランキング
◆大谷翔平の6年間「世紀の悪球打ち本塁打3選」 粗削り時代がもたらした“とてつもない”一発
文●有賀博之(SPREAD編集部)
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