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オリックス・バファローズからポスティングシステムによるメジャー移籍を目指す山本由伸投手。米スポーツ専門局『ESPN』のバスター・オルニー記者によると、ポスティングは20日(日本時間21日)に正式な申請が行われるという。その日程であれば、全球団との交渉期間は翌21日(同22日)から45日間となる。激しい争奪戦が予想されており、交渉の行方が注目される。
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■Dバックス、タイガース、フィリーズも
『ESPN』のバスター・オルニー記者は17日(日本時間18日)、「ヨシノブ・ヤマモトは20日にポスティングされ、21日から45日間の交渉期間がスタートする」とX(旧ツイッター)で伝えた。
先発投手の需要が高まっている移籍市場において、山本の人気は高騰。契約は総額2億ドル(約300億円)を超えると予想されており、ニューヨークの2球団(ヤンキース、メッツ)のほか、ロサンゼルス・ドジャースも獲得に熱心と報道されている。
この名門3球団のほかにワールドシリーズ(WS)を制したテキサス・レンジャーズ、ボストン・レッドソックス、サンフランシスコ・ジャイアンツ、シアトル・マリナーズ、サンディエゴ・パドレスなどが争奪戦に参加すると見られているが、米紙『ニューヨーク・ポスト』のジョン・ヘイマン記者はアリゾナ・ダイヤモンドバックスとデトロイト・タイガースも加わると報じた。
また、同記者は「6年前のショウヘイ・オオタニと同じように、ヤマモトも西海岸を好むのではないかと考えている関係者は多い。もしそうなら、ドジャースやジャイアンツ、パドレスなどが有利かもしれない」との見解を示した。
■千賀のように「インパクトを残せる」
米紙『フィラデルフィア・インクワイラー』は、地元のフィリーズも「FAになったアーロン・ノラ投手と再契約ができない場合、ヤマモトがトップターゲットとなる」と指摘。同紙は「多くの球団がヤマモト視察のために日本を訪れたが、フィリーズも熱心に訪日していた。興味を持っている球団の中で上位5、6番目に位置するくらい熱心に見ていた」という関係者のコメントを紹介した。
米メディアでは、そのほかセントルイス・カージナルス、シカゴ・カブスの名前も挙がっており、合計すると獲得に乗り出す球団は13ほどにのぼり、争奪戦は過熱している。
2018~21年に北海道日本ハムファイターズ、福岡ソフトバンクホークスでプレーしたニック・マルティネス投手は米紙『デイリー・ニュース』の取材に対して、ダルビッシュ有投手や千賀滉大投手のように「ヤマモトはインパクトを残せると思う。このリーグで投げる準備ができている」と太鼓判を押し、人気を集めていることに理解を示した。
大谷翔平獲得を目指す球団が、同時に山本もターゲットにしているケースもあるが、出費を考慮すれば“両獲り”は困難という見方が一般的。日本が誇る2選手の動向が、各球団の補強プランに大きな影響を与えることは間違いない。
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文●SPREAD編集部