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フリーエージェント(FA)市場で大谷翔平投手と人気を二分する山本由伸投手。先発投手の需要が高い今オフにおいて、代理人によると「争奪戦に参加するのは10~15球団」だという。21日(日本時間22日)から解禁された交渉期間は45日間。締め切りの来年1月4日(同5日)までにどんな決断を下すのか。日本のエースの動向に注目が集まっている。
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■「日本選手と一緒にプレーしたい」が波紋
米複数メディアが伝えるところによると、山本の代理人であるジョエル・ウルフ氏のもとにはすでに10~15球団がコンタクトしてきたそうで、激しい争奪戦が展開される見込みとなっている。
日本メディアの取材に応じた同氏のコメントの中で、米メディアが特に注目したのが「彼は日本人選手と一緒にプレーしたいと思っている」や「地理的な好みはなく、どこでもOK」という部分。この発言を受けて米スポーツサイト『FanNation』は「ボストン・レッドソックスはヤマモトを獲得できるか? 最新の情報によるとその可能性が高まっている」と題し、記事を公開した。
記事は、山本が他の日本選手と一緒にプレーすることに前向きと報じられたことに触れ、「(争奪戦参加が予想される)ボストンにとって有利になるかもしれない」と主張。レッドソックスには山本とオリックス・バファローズでチームメートだった吉田正尚外野手がすでに所属しており、山本の希望とマッチ。さらに西海岸の球団が有利という説も消えたことから、東海岸のレッドソックスにも獲得の芽が出てきた。
同記事は「ボストンは依然として最高の契約を提供する必要があるが、これはレッドソックスファンにとって良い兆候かもしれない」と記し、ウルフ代理人のコメントを歓迎した。
■日本選手のいない球団にとって打撃
一方、肩を落としたのはフィラデルフィア・フィリーズ。フィリーズは先日、FAとなっていたアーロン・ノラと7年総額1億7200万ドル(約258億円)で再契約に合意。エースの引き留めに成功したが、さらなる投手陣の補強を目指し山本獲得に乗り出すとされていた。
しかし、「他の日本選手とプレーしたい」というコメントが伝わると、先述の『FanNation』は「(日本選手のいない)フィリーズはヤマモト獲得において打撃を受けた」と報道した。
しかし、同サイトは「もしヤマモトの中でワールドシリーズ(WS)に出場し、熱狂的なファンの前でプレーしたいという気持ちがあれば、フィラデルフィアに勝るものはない。オオタニが渡米時に犯したような過ちを繰り返さないでほしい」とアドバイス。ロサンゼルス・エンゼルスを選択したことで、大谷は6年間1度もポストシーズンを経験しないまま今オフのFAを迎えており、同サイトとしてはチーム選びの重要性を強調した形だ。
勝利を目指すなら「日本選手がいなくてもフィリーズを」という声が、山本の耳に届くかどうか。昨季WS進出チームが山本サイドに提示する条件にも注目だ。
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文●SPREAD編集部