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大谷翔平投手の存在もあり、日本ではフリーエージェント(FA)市場が注目を集めているが、当然オフの移籍はトレードという手段でも実行される。MLB公式サイトは25日(日本時間26日)、「ストーブリーグを過熱させる6つのとんでもない大トレード」と題して、記事を公開。その中では大谷の相棒、マイク・トラウト外野手(ロサンゼルス・エンゼルス)の名前もあがった。
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■カステヤノスとのトレード策を提示
執筆したアンソニー・カストロビンス記者が大胆なトレード策を提示した。フィリーズはトラウトと金銭を得て、エンゼルスは見返りとしてニック・カステヤノス外野手と若手有望株のジャスティン・クロフォード投手を獲得するというもの。
ただ、トラウトとエンゼルスの契約は2030年まで残っており、球団は残り7年で総額2億4820万ドル(約367億円)を支払う義務がある。もし本気でトレードを実現させようとすればフィリーズはこの契約を引き継ぐ必要があるが、金額を見ればおよび腰になるのは当然。そのため、この高額残金の一部をエンゼルス側も負担することで決着に近づく可能性はあると予想されている。
トラウトに関しては「USA TODAY」のボブ・ナイチンゲール記者が「この冬、本人がトレードを希望すれば、エンゼルスはそれに応じる」と報じ、それ以来騒がしくなっている。
トラウトの故郷であるニュージャージー州ミルビルは、フィリーズが本拠地を置くフィラデルフィア近郊にあり、トラウト自身、子供の頃から熱狂的なフィリーズファン。また、NFLフィラデルフィア・イーグルスのファンであることもよく知られているため、今回同様にたびたびフィリーズがトレード先として挙がる。
先述のカストロビンス記者は大谷とトラウトを失えば、エンゼルスは解体的出直しが迫られることを認めた上で「痛みは伴うが長期的な給与構造を明確にすることができる。一からやり直そう」と呼びかけた。
■「再建中のチームに残りたくないはず」
そのほか、米スポーツサイト「Fan Nation」も「もしオオタニがチームを去ることになれば、トラウトの移籍がより現実的になるかもしれない。彼はまだ契約を残しているが、再建中のチームの一員にはなりたくないだろう。もう若くはないし、これまでも勝利への意欲を表明してきた。トレード実現には複雑なプロセスが必要だが、彼が今オフ移籍を要求する可能性はある」と踏み込んだ。
そして「トラウトを移籍させることはエンゼルスにとって賢い選択かもしれない。この組織はしばらくの間、凡庸さから抜け出せず、正しい方向に向かっているようには見えない」と指摘し、出直すために「トラウタニ」との別れを覚悟した。
トレード実現のハードルは高いが、トラウトがフィリーズへ移籍すればブライス・ハーパーとのMVPコンビが結成される。「トラウタニ」に負けず劣らずの強力ユニットを待ち望むファンも少なくないだろう。
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文●SPREAD編集部