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オリックス・バファローズからポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指している山本由伸投手。フリーエージェント(FA)となった大谷翔平投手と並び、その動向が注目されている。29日(日本時間30日)にはMLB公式サイトが移籍先候補をランク付けし、1~5位まで公開した。果たして日本のエースが向かう新天地はどこになるのか。
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■ヤ軍復活へ最高の先発投手に照準
MLB公式サイトは「山本の着地点候補ランキング」と題して、記事を公開。1~5位まで球団名をあげた。
トップに立ったのはニューヨーク・ヤンキース。記事は「結局のところヤンキースはヤンキースだ。大物FA選手の獲得を恐れたことはこれまで1度もない」と記し、激しい争奪戦でも真っ向勝負すると分析した。その上で「現在、チームとしては先発投手が一番の問題であることは疑いようがない」とし、日本のエース獲得を目指すことは理にかなっていると評価した。
ヤンキースは来年ワールドシリーズ(WS)に進出できなかった場合、前回のWS進出から15年が経過することになる。記事はこの状況を「緊急を要する干ばつ」と表現し、「この問題を一夜ですべて解決することは不可能だが、まず移籍市場で最高の先発投手を獲得することは復活へ向けて素晴らしいスタートになる」と記した。
■メ軍は若手の力で立て直し目指す
2位には同じニューヨークに本拠地を置くメッツを指名。「古き良きニューヨークのFA入札合戦が久しぶりに起こるかもしれない」とつづり、山本を巡りヤンキースとメッツのガチンコ対決が繰り広げられると予想した。
メッツが山本獲得に本腰を入れる理由については「彼は素晴らしい先発投手であり、かつ若い。チームはベテラン勢を中心に投手陣強化を試みたが失敗した。ヤマモトのような若いスターに照準を変えるのは正解だ」とした。
マックス・シャーザーやジャスティン・バーランダーら名投手を擁しながら不本意なシーズンを送ったメッツ。記事はその反省を踏まえて方針転換すると予測し、新しいチームの象徴として25歳と若い山本の獲得に全力をあげると分析した。
3位以下は順にボストン・レッドソックス、ロサンゼルス・ドジャース、シカゴ・カブスとなっており、当然ながらローテーション補強が急務のチームが並んだ。ただ、ヤンキースとメッツも含め、大谷獲得レースにおいても名前があがる球団ばかりであり、記事は大谷の動向次第では状況が変わる可能性を示唆した。
財政面を考えると、ドジャースのように大谷と山本という高額選手を同時獲得できる球団は限られており、現実的にはどちらかに絞る必要がある。山本の着地点も大谷の動向に左右されるかもしれない。
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文●SPREAD編集部