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ロサンゼルス・エンゼルスからFAとなり、去就が注目される大谷翔平投手。今季は打率.304、44本塁打、95打点、20盗塁、OPS1.066で自身初の本塁打王を獲得し、ア・リーグMVPに選出された。
29日(日本時間30日)には、MLB公式が大谷の打撃に関する記事を公開。大谷が今季向上を見せた“5つの指標”について触れている。
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■メジャーの剛速球を完全攻略
MLBのデータ解析システム『スタットキャスト』担当のデビッド・アドラーが公式サイトに掲載した記事では、大谷の高い適応能力について言及されている。そのうちもっとも劇的な進歩を見せたのが、メジャーリーグの速球に対する対応だ。
大谷は、1度目のMVPを受賞した2021年時点ではフォーシームを苦手にしており、打率.253、長打率.540、三振割合は36%に達していた。ところが、翌年に打率.305、長打率.554まで改善を見せると、今季は打率.402、長打率は.818まで上昇し、OPS1.298を記録。三振割合も21%まで減少した。
これを95マイル(約152.8キロ)以上の速球に絞った場合でも同様に、46本塁打を放った2021年は打率わずか.164、長打率.400、OPS.703、三振割合は49%にのぼる。翌年に打率.257、長打率.459、OPS.780まで克服すると、今季は打率.350、長打率.567、OPS1.010と攻略。メジャーリーグ特有の剛速球に完全に適応してみせた。
「バレル」と呼ばれる、より安打が出やすいとされる角度へ強い打球を飛ばす試み「フライボール革命」が登場して8年ほどが経過。近年では、ストライクゾーンの高めを中心に速いフォーシームを投げ込むのが速球投手のトレンドになっているが、大谷はこちらも対策済み。2021年は打率.222に留まっていたが、今季は.385まで成績を伸ばしていると記事では紹介されている。
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(H.Ariga/SPREAD編集部)