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オリックス・バファローズからポスティングシステムでメジャー入りを目指す山本由伸投手。FA市場では大谷翔平投手に並ぶ注目を集めているが、6日(日本時間7日)にはニューヨーク・メッツのオーナー、スティーブ・コーエン氏が来日し、山本と会食をしていたことが判明した。争奪戦に発展している右腕獲得へ向けて、メジャー屈指の富豪オーナーが自ら動いたようだ。
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■メ軍はオーナーが来日し、山本と会食
ウインターミーティングに参加しているメッツのデビッド・スターンズ編成本部長によれば、コーエン・オーナーの電撃来日は先週実施されたという。
同編成本部長は「我々はヨシノブとその家族に会った。素晴らしいミーティングだった」と振り返り、「我々を売り込むというよりは、組織の実態や何をしようとして、どこを目指しているのか、そういう情報を提供した」と説明した。
また、コーエン・オーナー自ら訪日した意味を問われると「選手をニューヨークに連れて行くためにできる限りのことをするというオーナーのコミットメントを示している」と話し、オーナー自身が移籍交渉にも関与している可能性を示唆した。
同編成部長は、メッツの千賀滉大投手が同席していたかどうかは否定も肯定もしなかったが、山本について千賀に意見を求めた際、「センガはヤマモトを我々のチームに迎えることを支持した」と明かした。
今回はコーエン氏のプライベートジェットで日本へ駆けつけたと思われ、富豪オーナーのフットワークの良さに感嘆の声があがっている。
■ヤ軍GM「獲得するために競争する」
一方、山本獲得にはニューヨーク・ヤンキースも名乗りをあげており、米メディアによると近々渡米する山本と11日に面談する予定だという。ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは、メッツとの山本争奪戦について「スティーブ・コーエン・オーナーと競争できる人が球界にいるだろうか」とし、金銭面では太刀打ちできないことを認めた上で「我々はとにかく、我々がやるべきことに集中する。もちろん、明らかに(山本は)興味のある選手だし、我々は彼を獲得するために競争する」と闘志をみなぎらせた。
このヤンキースとメッツというニューヨークのライバル球団が山本を巡ってバトルする様子を、米メディア『NJ.com』は「キングコング対ゴジラのようなもの」と表現。そして「これは歴史的な契約となる。そして、その前に間違いなく大きな戦いが起こる。準備をしよう。ヤンキース対メッツ、スタインブレナー対コーエン、キングコング対ゴジラといったライバル関係の歴史を考えれば、引き分けは存在しない。どちらかが倒れている」と盛り上げた。
山本争奪戦には上記2球団のほか、ロサンゼルス・ドジャースやボストン・レッドソックスなど多数が参加している模様。キングコングとゴジラのモンスターバトルに、モスラやガメラも割って入ってくる可能性は十分ありそうだ。
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文●SPREAD編集部