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大谷翔平投手、山本由伸投手をはじめ、大型補強に成功してきたドジャースが、まさかの“連敗”となった。19日(日本時間20日)、次のターゲットと目されていたジョシュ・ヘイダー投手がアストロズ、ロバート・スティーブンソン投手がエンゼルスと相次いで契約。今オフの移籍市場を席巻していたチームにとって誤算続きの1日となったようだ。
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■ド軍ではなくアストロズを選択
FA市場における目玉の1人、救援左腕のヘイダーがアストロズと合意した。報道によると、5年総額9500万ドル(約140億7000万円)で、オプトアウトはなくノートレード条項が含まれているという。
ヘイダーはオールスターゲームに5回出場するなどメジャーを代表する守護神。今オフにパドレスからFAとなり、ヤンキースやレンジャーズ、カブス、フィリーズなどが関心を示していた。争奪戦に発展する中、MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者は「ヘイダー獲得レースにおけるワイルドカードはドジャースだ」と指摘し、球団幹部の「もしも大型契約を得られなかった場合、(お金ではなく)勝つために最高の環境が整っているドジャースを選ぶことになるだろう」との予測を紹介していた。
しかし、最終的にはブルペン強化に乗り出していたアストロズが急接近し、射止める形になった。
■予想外のエンゼルスに競り負け
ヘイダー争奪戦に敗れ、今オフの移籍市場で初黒星が付いたドジャースだが、次善の策も準備していた。『MLBネットワーク』のジョン・モロシ記者は18日(同19日)、「ヘイダーとアストロズの話が熱を帯びている。そのため、FA市場の動向は獲得可能な右腕、スティーブンソンに向き始めた。ドジャース、メッツ、フィリーズが興味を持っている」と記し、ドジャースがヘイダーからスティーブンソンに方針転換している様子を伝えた。
しかし、ヘイダーのアストロズ移籍が報道されてから数時間後、今度はそのスティーブンソンのエンゼルス入りが決まった。
スティーブンソンは昨季途中にパイレーツからレイズへ移籍。42試合で3勝1敗、防御率2.35とブルペンを支え、FA市場でも注目の的となっていた。米メディアによるとエンゼルスとは3年契約を結んだという。
ヘイダー、スティーブンソンと大物救援投手2人の新天地が決まったことを受けて、米スポーツサイト『Fan Nation』は「ドジャースは今オフ、潜在的なブルペンターゲットのうち2人を取り逃すことになった。球団はブルペンを助けてくれる選手を見つけるために、再び移籍市場に戻る必要がある」と指摘した。
大型補強を次々成功させてきたドジャースだが、ここに来て連敗。まさかの展開だが、ブルペン陣は一応目途が立っており、慌てて補強する必要がないことも事実。球団が次にどのような選択をするのか、注目だ。
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文●SPREAD編集部