元通訳の水原一平氏を巡る違法賭博問題に関して、ドジャースの大谷翔平投手が25日（日本時間26日）、ドジャースタジアムで記者会見を行い、賭博への関与や違法業者への送金など自身にまつわる疑惑を全面否定した。ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は会見を受けて、「翔平はとても正直に話した」とコメントし、球団としてサポートしていくと明言した。
◆「まだ答えるべきことがある」大谷翔平、“4つの最大の疑問”について現地メディアが指摘
■マンシー「選手全員、彼の味方」
会見場にはアンドルー・フリードマン編成本部長をはじめ、デーブ・ロバーツ監督やジョー・ケリー投手、「キケ」ことエンリケ・ヘルナンデス内野手らも姿を見せ、大谷の発言に耳を傾けた。
会見を受けてロバーツ監督は「ショウヘイが自身の考えをまとめ、正直かつオープンに話したことは本当に大きなことだった。私は必要なことをすべて聞いたし、選手たちも同じように感じていると確信している。彼が何を知っていて、何を知らなかったのか、多くの疑問に答えていた」と感想を述べた。
その上で「我々はお互いにサポートし合う。この件は当局に任せ、今はもう前に進むことを楽しみにしている」と話し、今回の会見を持って一区切りついたとの認識を示した。
また、チームメートであるマックス・マンシー内野手が「選手全員、彼の味方だ。私は100％彼を信じている」と話せば、会見を見守ったヘルナンデスは「（信頼していた人間の）裏切りは辛い」と大谷に同情を寄せた。
■「水原元通訳は“緩衝材”だった」
そんな中、水原元通訳が不在になったことで、早速変化も起きているという。ロバーツ監督は「イッペイがいなくなったことで、ドジャースのコーチやスタッフはショウヘイと直接コミュニケーションを取ることが容易になるかもしれない」と指摘。
同監督によれば、これまでは水原元通訳が大谷の周りで“緩衝材”として存在していたため、「野球に関することでも彼を挟んでの会話は難しい時があった」と振り返った。そして、その“緩衝材”が取り除かれたことで「ここ数日、ショウヘイはチームメートとさらに積極的に交流していると思う。それは良いことでしかない」とし、水原氏が去ったことで生まれた好影響を明かした。
ドジャース専門メディア『ドジャース・ネーション』も「オオタニと通訳は悲惨な別れ方をしたが、ドジャースは通訳への依存度が低くなるというポジティブな点を見つけたかもしれない」と言及し、同監督の見解に同調した。
同メディアによれば、現在通訳として大谷をサポートしているウィル・アイアトン氏（データ分析班スタッフ）は「球場で必要になる時の通訳」と紹介し、常に行動を共にしていた大谷と水原元通訳の関係性とは明らかに違うと説明。
「オオタニは元通訳と決別したことで、自分の人生の様々な面をもう一度見つめ直さざるを得なくなったが、結果的にドジャースのクラブハウスにいる周囲の人々との距離が縮まるかもしれない」との見解を示した。
◆「まだ答えるべきことがある」大谷翔平、“4つの最大の疑問”について現地メディアが指摘
◆水原元通訳と決別した大谷翔平に起きている変化とは…… 「チームメートと積極的に交流している」ロバーツ監督が明かす
◆大谷翔平「彼→一平さん」「厳しい1週間」「信頼していた方の過ち」 声明文発表から読み解く複雑な心境
（SPREAD編集部）
