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ドジャースのムーキー・ベッツ内野手が6日(日本時間7日)、敵地でのパイレーツ戦に「1番遊撃」で先発出場し、10年連続2ケタ本塁打となる10号3ランを放った。「2番DH」で出場した大谷翔平投手は6打数1安打だった。
試合はドジャースが11-7で勝利し、7日(同8日)から始まるヤンキースとの注目カードへ向けて弾みを付けた。
◆【動画アリ】ドジャース打線が先発全員安打 テオスカー13号、ベッツ10号アーチなどで一挙6得点 4点リード失うも再び勝ち越して勝利
■指揮官「ショウヘイも今日は良いスイング」
6月に入り4試合で16打数1安打と不振を極めていたベッツが、ついに息を吹き返した。
第1打席で左前打を放つと、2打席目は中飛。3打席目は四球を選んで出塁すると、5回1死一、三塁の第4打席で待望の瞬間が訪れた。
相手2番手ベン・ヘラー投手のシンカーを捉えると、打球はバックスクリーンへ。打球速度101.3マイル(約163キロ)、角度26度、飛距離410フィート(約124.9メートル)を記録した当たりは10号3ランとなり、同時に10年連続2ケタ本塁打というメモリアルな一発となった。
第5打席は一邪飛、9回の第6打席は四球で、この日は4打数2安打3打点、4出塁。打率は.312となった。
デーブ・ロバーツ監督は試合後、攻撃面について「ラインナップ全体が良かったと思う。ベッツは生き返り、テオスカー・ヘルナンデスも成果を出した。ショウヘイも今日は良いスイングをしていた。もちろん、ミゲル・ロハスも引き続き好調な打撃を続けている」と話し、先発全員安打となる14安打を放った打線を評価した。
特に復調の兆しを見せたベッツに関しては、「彼がバレルに当てて中堅深くまで打ち込んだのは本当に良い兆候だ。今夜はタイミングが合っていて非常に良いスイングをしていた。取り組んできたことが、今夜はっきり成果となって現れたことは良かった」と称えた。
■打撃より気になるのは2失策の守備
ただ、ベッツ本人に笑顔はない。「スイングが好調だったシーズン序盤と同じ状態に戻ったと感じている」と話しつつ、「1試合だけで満足してはいけない。本当にスランプを脱したと感じるためには、結果を出し続ける必要がある。1試合だけでは何も分からない。数試合まとめて結果を出さなければいけない。だから、数日後には(スランプから脱したかどうか)分かるはずだ」と気を引き締めた。
ただ、打撃以上に気になるのは守備だ。この日も送球エラーを2つ犯し、これで今季9失策。ナ・リーグのワースト3に入る数字で、開幕直前にコンバートされた遊撃手で苦戦している。
同監督は、選手名こそ口にしなかったものの「チームとして守備は良くなかった。どこのプレーとは言わないが、今季最低の守備だった」と苦言。この日は計3失策だったが、記録に残らない拙いプレーも散見したため、怒りの表情をのぞかせた。
守備の不安を解消するために、開幕前の構想通りベッツを二塁手として起用するのか。そうであれば、本職の遊撃手が必要であり、7月末に迎えるトレードデッドラインまでにチームは獲得に動く可能性がある。米複数メディアではブルージェイズのボー・ビシェット内野手の名前が挙がっている。
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