MLB公式サイトは18日（日本時間19日）、「ドジャースはムーキー・ベッツ、山本由伸の負傷をどう乗り越えるか」という見出しを掲げ、記事を公開した。チームの中心メンバーが相次ぎ離脱したことを受けて、トレードを含めて今後の予想を展開した。
◆山本由伸とベッツの長期離脱でドジャースの補強プランに影響は ゴームズGMが今後に言及「現時点では……」
■守備は遊撃ロハスの起用で「問題なし」
まず、公式サイトは「ベッツの代わり」というテーマを掲載。今季ここまで打率.304をマークし、MVP級のシーズンを送っていたムーキー・ベッツ内野手は、16日（同17日）のロイヤルズ戦で左手に死球を受け、骨折。現在は負傷者リスト（IL）に入っている。
ただ、チームには大谷翔平投手のほか、ウィル・スミス捕手やフレディ・フリーマン内野手、テオスカー・ヘルナンデス外野手ら強打者が控えているため、記事は「彼らは皆、ベッツが不在となる期間がどれだけ大事か知っている。ベッツが復帰するまでチームの調子を保つのは彼らの責任だ」とし、攻撃面に関してはスター打撃陣の一層の奮起を求めた。
守備面に関しては、ベッツの代役としてミゲル・ロハス内野手を起用することで「問題ない」と分析。「キャリアの大半を遊撃手として過ごしてきたロハスは、ドジャースにとってより優れた守備の選択肢となる。このベネズエラ出身の選手はメジャーで最高の守備選手の1人だ」と紹介。打撃ではベッツに劣るとしても、守備面では補って余りあるとした。
次に同サイトは「ヤマモトの代わり」というテーマへ移った。山本は15日（同16日）のロイヤルズ戦で先発した際、右上腕の張りを訴えて降板。現在はベッツ同様、右肩腱板損傷でIL入りしている。
■6人制ローテを「5人制で乗り切る」
エース格の離脱だが、記事は「チームはヤマモトを含めて6人制ローテーションを考えていたが、これを（メジャーでは普通の）5人制で回せばいいだけ」と記し、チームが困難に直面することはないと主張。
山本の代役としてボビー・ミラー投手を指名したほか、有望株ランドン・ナック投手にも期待を寄せた。また、リハビリ中の大エース、クレイトン・カーショー投手も復帰が間近に迫っており、「ヤマモトは最高の実力を見せたが、ドジャースにはこの日本人右腕が抜けても十分な投手がいるはずだ」とし、投手陣は安泰と強調した。
上記2つのテーマを踏まえた上で、同サイトは3つめのテーマ「（ベッツ、山本の離脱は）トレード期限にどう影響するか？」に移行。記事は結論として「球団内でトレードでの補強について議論は続いているものの、2人の離脱によって方針が変わることはない」とした。
そもそもベッツ、山本の代役を務められる選手はトレード市場にはいない。最優先補強ポジションである遊撃に関しても「ボー・ビジェット（ブルージェイズ）とウィリー・アダメス（ブルワーズ）の2人はターゲットになるが、（高い要求をされることもあり）現時点ではトレードが実現する可能性は低い」と分析。さらにビジェットも現地18日にIL入りしており、不透明性がさらに増した。
ドジャースのブランドン・ゴームスGMは「ディビジョン内の我々の立ち位置や、今後どれだけ勝利を積み重ねていけるかによって考えていきたい」と語っており、離脱者発生によって急きょプランを変更することはない模様。大物選手の補強というより“補充”に留まる気配が漂っている。
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