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米メディア『ドジャース・ネーション』は20日(日本時間21日)、「ドジャースはムーキー・ベッツに代わる正遊撃手を獲得すべきか?」という見出しを掲げ、記事を公開した。現在、左手甲の骨折により負傷者リスト(IL)に入っているベッツ。6~8週間の欠場が見込まれている中、球団は補強に動くのか考察している。
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■9失策に厳しい声「遊撃手として急場しのぎ」
16日(同17日)のロイヤルズ戦で死球を受けたベッツ。その後、左手骨折が判明し、合わせてIL入りが発表された。大谷翔平投手、フレディ・フリーマン内野手とともにMVPトリオの一角を形成するスター選手の離脱は衝撃的なニュースとなった。
『ドジャース・ネーション』は今回、球団がベッツの代役となり得る正遊撃手をトレードで獲得し、その上でベッツが復帰した際には当初の構想通り二塁で起用するかどうか、予想した。
同メディアはまず、米紙『USA TODAY』のボブ・ナイチンゲール記者が記した以下のコメントを引用。
「トレード期限を前にして最も興味深い質問は、ドジャースがベッツをこれまで通り日常的な遊撃手として起用し続けるか、それとも彼を二塁に移すかどうか、ということだろう。ベッツは今季も素晴らしいシーズンを送っており、MVPの最有力候補かもしれないが、遊撃手としての学習は急場しのぎであり、すでに9つのエラーを犯している。守備率.957は全遊撃手の中でも良くない成績だ」
■「目ぼしい遊撃手が市場に出ない」可能性も
そして、これを受ける形で「ベッツはケガをする前、遊撃手として何とかやっていたが、それがドジャースをトップに押し上げるのに十分かどうかは疑問だ。最終的に今季のドジャースは最後まで生き残る(ワールドシリーズ制覇)ことでしか評価されない。遊撃手のポジションをどう処理するかは重要な問題になる」と訴え、ナイチンゲール記者に同調した。
ただ、「現時点ではトレード市場に目ぼしい遊撃手がいない」とも指摘。そもそも今夏は「売り手」に回るチームが少なく、「買い手」にとって魅力的な選手が市場に出てこない可能性がある。
それでも同メディアは「ロサンゼルスが遊撃手獲得に動くと考えているのはナイチンゲール記者だけではない。トレード期限までタイムリミットは刻々と迫っており、ドジャースの決断が明らかになるのも時間の問題だ」と記し、補強を示唆した。
噂されている名前はボー・ビシェット内野手(ブルージェイズ)やウイリー・アダメス内野手(ブルワーズ)だが、現時点でトレードがまとまる気配はない。しかし、何が起きるか分からないのが、夏のトレード市場。この先、7月末のトレードデッドラインまで各球団の動向から目が離せない。
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