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米スポーツメディア『ジ・アスレチック』は27日(日本時間28日)、「ショウヘイ・オオタニをアウトにするには? 投手陣が苦労話を語る」と題して、記事を公開した。
現在、ナ・リーグで打率と本塁打の「2冠」を維持するドジャースの大谷翔平投手。もはや打ち取ることが困難となっている好調スラッガーに対して、今季から同僚となったドジャース投手陣たちが昨季までの対戦を振り返り、当時抱いていた思いを披露した。
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■「特定の球種だけで抑えるのは難しい」
最初に登場したのは、昨季からドジャースに加わった左腕ライアン・ヤーブロー投手。大谷は2019年6月のレイズ戦で自身初となるサイクル安打を達成しているが、同投手はそのうち本塁打、二塁打、三塁打を献上していた。
「特定の球種だけでずっと抑えるのは難しい。彼は必ず対応してくるから。その能力は唯一無二だ。とてもユニークだよ」と過去の対戦を振り返り、印象を語った。
そもそもチームを率いるデーブ・ロバーツ監督はエンゼルス時代の大谷をどう封じようとしていたのか。「みんな、彼に対しては高めのボールを投げて打ち取ろうとしていた。それで、我々も高めを狙ってみた。しかし、その戦術はすぐに通用しなくなった」と話し、対応力の高さに舌を巻いていたと明かした。
■大谷に対して「安全なエリアはない」
指揮官の証言を補完したのが、ドジャースのベンチコーチ、ダニー・レーマン。対戦相手に応じてゲームプランを立てる同コーチは「1打席目はうまくいっても次の打席ではうまくいかない。彼をアウトにするためには、次のレベルに引き上げて、色んな球種をミックスしたり、組み立てを考えたり、色々なことをしなければならなかった。なぜなら、彼はどんな球も打てるし、どんな球も強打するからだ。オオタニと対峙して安全なエリアはない」と語り、こちらも同じパターンで打ち取ることは難しいとした。
オリオールズ時代に大谷と対戦した抑えのエバン・フィリップス投手は「間違いなくコーナーぎりぎりを攻めたいね。彼のバットが届かないようにしたい。四球で歩かせるのは、本塁打を打たれるよりもいいよね」と笑った。
大谷は適応能力が高く、いつも同じパターンで抑えることは不可能。相手投手としては、多くのバリエーションを駆使して攻めるしかないようだ。
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