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ドジャースの大谷翔平投手が12日(日本時間13日)、敵地でのタイガース戦に「1番DH」で先発出場。9回に決勝打を放ち、チームの連敗を4で止める勝利(4-3)に貢献した。この日は5打数1安打1打点で、打率は.312となった。
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■本塁打までひと伸び足りず
相手先発は今季ここまで10勝3敗のタリク・スクバル投手。サイ・ヤング賞候補の一角にも名を連ねる左腕に対し、大谷は5回の第3打席まで無安打に封じられた。8回の第4打席も3番手ボー・ブリースキー投手の前に空振り三振。快音は響かず、これで9打席連続無安打となった。
しかし、4連敗中と苦しむチームを救ったのは、やはり大谷のバットだった。3-3の同点で迎えた9回2死一、三塁。勝ち越しのチャンスで5打席目に向かうと、相手5番手タイラー・ホルトン投手のシンカーを捉えた。打球はグングンと中堅方向へ伸び、フェンス手前でワンバウンドしてスタンドへ飛び込んだ。本塁打まではひと伸び足りなかったが、エンタイトル二塁打で決勝点を叩き出した。
大谷は試合後、「(スクバルは)本当に素晴らしい投手でした。なかなかこっちに流れが来ない中で、我々は(粘って)球数を稼いだり、頑張って良い打席を送った。その結果、球数が多くなり、(彼は)長いイニングを投げることができなかった。そして、最後に勝つチャンスが生まれたのだと思います」と振り返った。
9回の決勝打については「安打、1得点でいいので、何とか打ちたいと思っていて、捉えた瞬間は抜けるかどうか分からなかったのですが、抜けて欲しいなという気持ちで走っていました」と明かした。
■指揮官の執念采配が実る
連敗を4で止めたデーブ・ロバーツ監督は上機嫌。「選手たちは信じられないほどのパフォーマンスを見せてくれました。闘志を目の当たりにしました。スクバルという非常に優れた投手に対して戦い続けてくれました。そして、ブルペンには大いに感謝しています。必要な時に粘り強く、良い打席を持ち続けたこと、代打のオースティン・バーンズ捕手らが安打を打ってくれたこと、そしてショウヘイが最も必要な時に貴重な一打を放ってくれたこと……。すべてが素晴らしかった」と興奮気味に語った。
同監督はこの日、守護神エバン・フィリップス投手を6回のマウンドに上げたほか、9回には代打ジェームズ・アウトマン外野手を告げたものの、その後のタイガースの投手交代を見て、代打の代打でバーンズを送り出すなど執念の采配を見せた。連敗を止めたタクトに称賛の声が集まっている。
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