今週は小倉競馬場で中京記念（芝1800m）が行われる。今年は小倉開催の中京記念、施行条件こそ1800mだがサマーマイルシリーズに組み込まれている一戦だ。
ここでは、過去10年からセオとエルトンバローズにフォーカスしたデータを取り上げる。
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セオの追い風となる「1.1.3.2」データ
3勝クラス→都大路Sと連勝。春競馬を境に上昇ムードが著しいのがセオだ。3歳時にはのちの重賞2勝馬・レーベンスティールを下した実績の持ち主。ここも上位人気が予想されるが、追い風となるのがこちらのデータ。
・前走OP特別orリステッド競走勝利の関西牡馬【1.1.3.2】
5番人気1着ウインガニオンや6番人気2着ピークトラム、9番人気3着エントシャイデンといった穴妙味ある馬たちも該当。近走の勢いに加えて、非関東圏のレースであることが関西馬の好走率UPにつながっているとのデータだ。
セオについて補足すると、芝1800ｍ以下の馬券外は中1ヶ月半以内の臨戦過程に限定。リフレッシュされた状態でレースに臨むことで力を発揮するタイプなのだろう。1600ｍでもなく2000ｍでもない今年の中京記念は極めて特殊。ならば当距離で強豪相手に勝利を収めた事実を評価すべきだ。
■エルトンバローズにのしかかる【0.0.0.11】
セオとは対照的に、“0％データ”に該当してしまったのがエルトンバローズだ。毎日王冠ではソングライン、シュネルマイスターを破る大金星。海外GIも経験した本馬に出現したマイナスデータとは？
・斤量57.5キロ以上かつGI未勝利【0.0.0.11】
該当馬がすべて馬券外の“0％データ”に抵触。斤量59キロを背負う今回、データ上は馬券内への道が相当厳しくなってしまっている。斤量57.5キロ以上かつGI未勝利×中京記念の相性は最悪だ。
エルトンバローズについて補足すると、先行策で勝利を飾ったラジオNIKKEI賞、毎日王冠から一転、近走はテンにいけない競馬が目立っている印象。先週の小倉芝は前残りが続出しており、少々のハイペースでも前が止まらない馬場だった。勝負どころで踏み遅れることがあれば命とり。勝ち切るためのハードルは高い。
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著者プロフィール
田原基成（たはらもとなり）●競馬評論家競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。
