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今週は小倉競馬場で中京記念(芝1800m)が行われる。過去には単勝万馬券も飛び出した“荒れるハンデ重賞”だ。
ここでは、過去10年からエピファニーとアナゴサンにフォーカスしたデータを取り上げる。
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■エピファニーに該当の「7/10」データ
今年2月に当舞台の小倉大賞典を勝利。初重賞Vを飾った条件へと再び参戦をはたすのがエピファニーだ。芝1800mでの大敗は直線でスムーズさを欠いた関越Sに限定。距離適性の高さは言うまでもなく、本レースの特徴である以下データも好走を後押しする材料となる。
・社台ノーザン系クラブ馬→10年中7年で馬券内
小倉開催の2021・22年は該当馬が1~3着を独占。そのなかには人気薄も含まれており、社台ノーザン系クラブ馬×中京記念の掛け算で生まれたデータは見逃せない。
もうひとつデータを追加すると、エピファニーが右回りの芝1800mに出走した際の成績は【3.0.0.0】。馬柱から左回りと1800m以外を隠したとき、ものすごく“きれいな成績”になる馬だ。仮に上位人気だとしても妙味あるオッズが見込める今回、重賞タイトルを上積みする可能性は十分だ。
■アナゴサンに【0.0.0.7】の鬼門データ
その一方で、上位進出に黄色信号が灯ってしまうのがアナゴサンだ。使われるたびに着順を上げると、前走米子Sはついに馬券内突入。再度の好走が期待される1頭だが、今回は血統に対する不安が浮上する。
・芝重賞におけるミッキーアイル産駒の牡馬成績【0.0.0.7】
メイケイエール、ナムラクレアと牝馬の出世馬を多数輩出する一方、牡馬の重賞成績は散々たるものに。ミッキーアイル産駒は牝馬に特化した種牡馬であるとのデータが好走への高いハードルとしてそびえ立つ。
昨年6着のリベンジを期する一戦に臨むアナゴサンだが、今年は上記データに加えて逃げ・先行勢が揃ったメンバー構成がネック。開催最終週の馬場コンディションを踏まえたとき、ズルズル失速というシーンも頭の片隅には入れておくべきだろう。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。