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16日(日本時間17日)に行われたオールスター戦の前日会見で、「大谷翔平と一緒にプレーしたい」とコメントし、注目を集めたヤンキースのフアン・ソト外野手。25歳の若き天才打者は今オフにフリーエージェント(FA)となるため、ドジャースも獲得に名乗りを挙げることはできるが、果たしてどうなるか。ヤンキースとの新契約締結が濃厚とされている中、多くのメディアが憶測を巡らせている。
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■元選手が明かす舞台裏「球宴はスカウトの場」
ソトは同日、現地メディアから一緒にプレーしたい選手を問われ、「オオタニは間違いなくその1人だ。彼はナ・リーグに移籍して、僕はア・リーグだからちょっと難しいね」と返答した。
このコメントを受けて、地元メディア『スポルティング・ニュース』は「今オフにFAとなるスーパースターは、ショウヘイ・オオタニとプレーすることを望んでいる。ドジャースは新しいスーパースターを追い求めるかもしれない」と伝えた。
もちろん、球団関係者や多くのファンは、この発言を“リップサービス”として捉えた。ただ、米ポッドキャスト番組『ファウル・テリトリー』に出演した元オールスター選手のAJ・ピアジンスキーは「オールスター戦はスター選手のスカウトの場としてよく使われる」と打ち明けた。
「(オールスター戦では)多くの選手がそういうことをしています。『一緒にプレーしようよ。楽しいと思うんだ』などと話し合っていますね。そして、夕食に出かけた時や他の選手を通じて会う時などでも『そうだね、いつか一緒にプレーしたいね』って感じで話をします」とし、大谷がソトを勧誘してもおかしくないと示唆した。
■「もともと大谷とソトは仲が良い」との指摘も
米メディア『スポーツナウト』も「ソトとオオタニは、今年のオールスター戦でも過去のオールスター戦でも非常に親しくしていた。だから、今冬FAになるソトが、昨オフFAになったオオタニと今後について何も話をしなかったとしたら、それこそ逆に驚きかもしれない」と指摘し、舞台裏の動きを予想した。
しかし、現時点で共闘が実現する可能性は低い。ヤンキースで華々しい活躍を見せているソトはニューヨークでのプレーに満足感を漂わせており、ヤンキースサイドも新契約を結び、引き留めたい意向を示している。そして、その新契約は大谷がドジャースと締結した10年7億ドルを超える規模になると言われている。
一方、ドジャースは昨オフ、大谷のほかにも山本由伸投手やタイラー・グラスノー投手らと巨額契約を結んでおり、今年も同じような資金を用意できるか、それは難しいと言われている。
同メディアは「ドジャースがヤンキースのスター選手に対して、期待されているような契約を提供できる可能性は低い。ただ、ポストシーズンの戦いでタイトルを逃した場合、勝利のためには何でもするというドジャースの意思を疑うのは難しい」と主張。ドジャースがソト獲りに動くケースとしては、皮肉にもワールドシリーズ(WS)制覇を逃した場合のみと予想した。
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