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ドジャースの誇る大エース、クレイトン・カーショー投手が本拠地でのジャイアンツ戦で今季初登板を果たした。昨年11月に左肩手術を受け、今季は開幕から負傷者リスト(IL)に入っていた。4回6安打2失点でまとめ、白星こそ付かなかったものの72球の力投を披露し、チームの勝利(6-4)に貢献した。
◆大エースのカーショーがついに復活 左肩手術を乗り越え“ファン総立ち”の3者連続K 「ドジャースタジアムに戻ることだけを考えてきた」
■指揮官「ただただ彼のためにうれしく思う」
サイ・ヤング賞3度を誇り、通算210勝を挙げているカーショー。メジャーを代表する36歳のベテラン左腕が、左肩手術を乗り越えてドジャースタジアムに帰還した。
1、2回を無失点に抑え、上々の立ち上がりを見せたが、3回に先頭から4連打を浴びて2点を失った。しかし、なおも続く無死一、二塁のピンチを3者連続三振で切り抜けると、スタンドのファンは総立ちで拍手を贈った。
この日は4回を投げて6安打2失点、2四球6三振で降板。白星こそ付かなったものの、粘り強い投球で完全復活を印象付けた。
デーブ・ロバーツ監督は試合後、カーショーの復帰登板について「彼の登場曲が流れ、そして、彼が打者を三振に仕留める光景は素晴らしかった。ここに戻るまでの道のりは、とても長かったと思う。私は、ただただ彼のためにうれしく思う。もちろん、彼の家族もうれしかっただろう。そして、偉大な選手の復活を見届けたファンもうれしかったはず」と笑顔を浮かべた。
■相棒捕手「全体的な組み立ては良かった」
カーショーの投球について、指揮官は「私は投球内容を含めて、腕の振りや手首の使い方などを見ていたが、今日は最初から最後までうまく維持できていた。その部分が乱れると、スライダーは鋭さを欠き、カーブは曲がらず、速球のスピードも落ちる。しかし、今日の試合では(腕の振りなど)最後まで保たれていた。我々にとって、それは大きなプラス材料。彼が強く、健康であることを示しているのだから」と話し、ボールの質や投球フォーム、フィジカル面についても太鼓判を押した。
バッテリーを組んだオースティン・バーンズ捕手は「彼は点を取られたから満足していないだろう。ただ、投球内容は良かったと思う。彼はボールをうまく動かし、打者を混乱させていた。速球にはキレがあったし、力もあった。速球のコントロールについては不満を感じているかもしれないが、全体的な投球の組み立てはかなり良かったと思う」と高評価だった。
3回の3者連続三振のシーンについて、記者から「あの場面はギアを上げたのか。以前のカーショーが顔をのぞかせたのか」と問われると、バーンズは「はっきり言って、彼は試合の最初から最後まで同じだ。それが彼の優れた特性の1つだと思う。彼はまったく手を緩めない。彼はいつも同じだよ、常に攻め続けるんだ」と明かした。
指揮官は「次週の先発に向けて十分に準備ができたと思う。これで良い基盤ができた」と話し、このまま先発ローテーションに加える意向を示した。
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