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今週は札幌競馬場でエルムS(ダ1700m)が行われる。昨年は3連単20万馬券の波乱決着。どういうタイプが人気薄激走をかますのか、共通点さがしも重要なファクターと言えるだろう。
ここでは、過去10年からユティタムとプロミストウォリアにフォーカスしたデータを取り上げる。
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■ユティタムに「4年連続馬券内」データ該当
3歳時から高いポテンシャルを示してきたユティタム。オアシスSで復活Vを遂げたかと思えば、前走アハルテケSは1番人気10着と人気を裏切る惨敗を喫しており、評価が難しい1頭だ。2走前の勝利はまぐれだったのか……そんな声をシャットアウトするのが以下データだ。
・直近1年以内に東京ダート1600m連対歴あり→4年連続馬券内
特筆すべきはその内訳。9番人気1着フルデプスリーダーに6番人気1着セキフウ、7番人気2着オメガレインボーと人気薄激走にいとまがない状況となっている。
ユティタムについて補足すると、中2カ月以上の休み明け成績は【3.0.0.1】。前走からリフレッシュを経た臨戦過程には好感が持てるし、テンに速い馬が揃ったメンバー構成で折り合いの不安も解消される可能性が高い。オアシスSで下したオメガギネスはダート重賞2着2回の強豪。前走の敗戦だけで見限るには早計だ。
■プロミストウォリアに【0.0.1.32】の鬼門データ
その一方で、“鬼門データ”が浮上してしまうのがプロミストウォリアだ。東海S→アンタレスSと連勝し臨んだ前走帝王賞は5着。実績は間違いなく上位にランクされるが、復活走に待ったをかけるマイナスデータがこちら。
・7歳以上かつGI連対歴なし【0.0.1.32】
30回を超える該当馬の出走があったにもかかわらず、連対は皆無。かつての実績が評価され穴人気するケースも見られていたが、復活ののろしを上げるには程遠い結果に終わってしまっている。
プロミストウォリアについて補足すると、一度使われたダート1700mは馬券外。器用さが求められる舞台への適性を示すには至っておらず、スペシャリスト揃いの重賞において分が悪い感は否めない。完全復活の期待がかかる一戦だが、この条件では様子見が妥当なのかもしれない。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。