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25日に札幌競馬場で行われる第19回キーンランドカップ(GIII、芝1200m)のデータを紹介する。
昨年の覇者で高松宮記念2着のナムラクレア、函館スプリントS優勝のサトノレーヴ、豪ゴールデンイーグル制覇など海外を転戦してきたオオバンブルマイなどが出走予定。
ここでは過去10年のデータから、予想のヒントになる「前走ローテ」を分析していく。
◆【キーンランドカップ2024予想/データ攻略】サトノレーヴとナムラクレアの「買い or 消し」 “最上級クラス”の評価をすべき馬は
■夏の勢いは続く
夏競馬も終盤戦となり、夏の転戦組と春のGI戦線を戦ってきた馬たちの復帰戦とが混ざり多種多様な前走ローテとなっている。
その中でも半数以上の6勝を挙げているのは函館スプリントSとUHB賞、TVh杯の北海道転戦組。前走ローテ的には最多3勝の函館スプリントSを中心に考えていきたい。
・函館スプリントS【3.2.3.27】・UHB賞【2.3.1.43】・ヴィクトリアマイル【1.1.0.1】・アイビスSD【1.0.1.12】・NHKマイルC【1.0.0.4】・葵S【1.1.0.1】・TVh杯【1.0.0.0】・函館日刊スポーツ杯【0.1.0.2】・CBC賞【0.1.0.2】・札幌日刊スポーツ杯【0.1.0.0】・高松宮記念【0.0.2.3】・青函S【0.0.1.2】・京王杯スプリングC【0.0.1.2】・中京記念【0.0.1.0】
ローテーションで注目すべきポイントは当日の人気。前走函館スプリントSかつ本レースで3番人気以内だった馬は【3.2.3.4】勝率25.0%、連対率41.7%、馬券内率66.7%と圧巻の成績を示しており、函館スプリントSからの好走馬はすべてこの該当馬だ。
また、人気サイドが強いということは当然ながら前走着順も良い。函館スプリントSで3着以内だった馬は【2.2.3.8】と、1例を除き馬券になった事例はすべて含まれている。
なお、その例外は2019年にダノンスマッシュが函館スプリントS除外から本レース1番人気で優勝を果たしたもの。飼料に禁止薬物が含まれており6頭もの除外があったトラブルに巻き込まれてしまったためだった。香港スプリントまで制覇した同馬、順調なら函館スプリントSでも好走していた可能性は高いと捉えられそうだ。
今年は函館スプリントS1着のサトノレーヴが出走予定。上位人気に支持されることが濃厚で、素直に買いの一手で良いだろう。
■ナムラクレアの特殊性
こちらもまた上位人気必至だと思われるナムラクレアの前走高松宮記念組を見ていこう。
【0.0.2.3】馬券内率40%も、勝率・連対率は0%。しかしながらここにはウラがあり、そもそも前走で高松宮記念を好走した馬が出走したことがないのだ。
過去の同ローテからの出走馬は全5頭が7着以下に敗れた馬であり、本レースでも最高で5番人気と高い評価を受けていたわけでもなかった。また、前走GIと分母を広げても馬券内はおろか4着からの参戦も過去10年で1頭もなし。翌々週にはセントウルS(GII・中京芝1200m)も控えており、秋の短距離王を狙う有力馬の多くはそちらへという事情もあるのだろう。
前走GIで好走というこの10年で前例がまったくない特殊なローテのナムラクレア。実力は疑いようのない牝馬もデータ派には取り扱いの難しい馬になってしまった。
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(SPREAD編集部)