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25日(日本時間26日)から始まるワールドシリーズ(WS)。23日(同24日)には、ヤンキース前監督のジョー・ジラルディ氏がMLB公式サイトの取材に応じ、ドジャース大谷翔平投手への対応策などについて語った。
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■「ド軍の左打者をどう封じるか」
2009年にヤンキースを世界一に導いたジラルディ前監督。今回は電話取材に応じ、ヤンキースサイドから見たドジャースの印象などについて語った。
「(監督は)ロースターに関して多くの決断を下さなければならない。LAを見ると、彼らにはかなり優れた左打者がいるということが分かる。では、それがヤンキースにとって何を意味し、ブルペンはどう対応するのか? すべてのシナリオを考える必要がある。全部を網羅することはできないが、WS開幕前までにできる限りの準備をするべきだ」と自身の経験を踏まえ、WSに臨む上での心構えを説いた。
ヤンキースにとって最大の課題は、大谷を中心としたドジャースの左打者をどう抑えるかだと語ったジラルディ氏。
「8番打者と9番打者をアウトにしなければならない。走者を置いた状況で、(1番の)オオタニを打席に立たせてはいけない。(ナ・リーグ優勝決定シリーズでドジャースと対戦した)メッツは内角攻めを何度も試みたようだが、本当に厳しいところを突かなければ、彼には打ち砕かれる。非常にリスキーな選択だ。彼は素晴らしい打者で、必ずヒットを打つ。だから走者がいる状況で、それが起きないように気を付けるしかない」とし、大谷の前を打つ下位打線を確実に仕留めるよう古巣に促した。
■ヤンキースタジアムは鬼門
また、ヤンキースの左腕カルロス・ロドン投手は「オオタニは素晴らしい打者だし、途方もないパワーを持っている。ボールをよく見ているし、どんな球場でも本塁打を打てる。しかも、ただスタンドに運ぶだけでなく、場外まで飛ばせるだろう」と笑顔を見せた。ただ、「彼はいい打者だけど、誰でも抑えられる可能性はある」と攻略についても自信を見せた。
実際、ヤンキースタジアムにおける大谷の成績は芳しくない。エンゼルス時代を含め、全16試合に出場して59打数8安打(打率.136)、4本塁打、8打点と低調。ドジャースに移籍した今季3戦に限定しても13打数2安打(.154)、0本塁打、1打点に終わっている。
大谷とって鬼門となっているヤンキースタジアム。さらに左肘痛で離脱していた変則左腕ネスタ―・コルテス投手がWSでの登板に意欲を見せており、大谷封じのためのワンポイント起用も検討されているという。
大谷包囲網が築かれる中でも爆発し、ニューヨーカーを黙らすことができれば、ドジャースの世界一はグッと近づくはずだ。
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